全国中学校生徒の健全な心身の育成、体力の増強および体育・スポーツ活動の振興を図り、中学校教育の充実と発展に寄与することを目的とする公益財団法人。略称は中体連。1955年(昭和30)に発足。1989年(平成1)に財団法人、2011年(平成23)に公益財団法人となった。本部は東京都渋谷区神南の岸記念体育館内にある。2013年度の全国の連盟加盟校数は1万0541校(全学校数は1万0628校)。
中学校の生徒にとって最大のスポーツ競技大会である全国中学校体育大会を主催する。毎年、夏季大会が8月、冬季大会が1月下旬~2月初旬に開かれる。大会競技は、陸上競技、水泳競技、バスケットボール、サッカー、ハンドボール、軟式野球、体操競技、新体操、バレーボール、ソフトテニス、卓球、バドミントン、ソフトボール、柔道、剣道、相撲、スキー、スケート、アイスホッケーの19種類。これら以外に、異なる日程と会場で、駅伝種目が行われる。
生徒の体力や運動能力の低下、運動体験の不足が問題視されるなか、2008年に改訂された学習指導要領で、部活動は学校教育の一環であることが明記された。これにより、運動部の活動や体育大会への参加意義が、生涯にわたってスポーツに親しむ資質や能力を育て、健康の増進と体力の向上に資するという点からも見直されている。しかし、加盟校数や生徒数は年々減少する状態が続いており、指導者の高齢化も進んでいる。運動部の活動は学校教育の一環であるので、本来、指導員は教職員であるべきだが、近年は外部指導者に指導を委ねる場合が増えている。2013年度における外部指導者数は全国で2万8930人に上る。こうしたなかで2013年3月に、大分県の中学校で剣道部の外部指導者による体罰が長期間にわたって行われていたことが発覚し、安全な運営、管理面での見直しの必要性が問われている。
[編集部]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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