日沼頼夫(読み)ひぬま よりお

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

日沼頼夫 ひぬま-よりお

1925-2015 昭和後期-平成時代のウイルス学者。
大正14年1月19日生まれ。東北大,熊本大の教授をへて,昭和55年京大教授となる。退官後シオノギ医科学研究所長,塩野義製薬副社長。日本人に多発する成人T細胞白血病(ATL)の原因がレトロウイルスによる感染であることを解明した。61年文化功労者。平成元年学士院恩賜賞。21年文化勲章。平成27年2月4日死去。90歳。秋田県出身。東北大卒。著作に「新ウイルス物語」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日沼頼夫
ひぬまよりお

[生]1925.1.19. 秋田,八森
[没]2015.2.4. 京都,京都
医学者。成人T細胞白血病(ATL。→T細胞白血病)の原因ウイルスを発見した。1950年東北大学医学部を卒業。1954年同大学院修了後,アメリカ合衆国のフィラデルフィア小児病院ウイルス研究所研究員を経て,東北大学,熊本大学の教授を歴任した。アメリカ留学を契機にウイルス研究に専心。1980年京都大学ウイルス研究所教授に着任してまもなく,血液の一種で西日本に多い ATLがレトロウイルスによって発症していることを世界で初めて明らかにした。人間の癌がウイルスによっても起こることを初めて証明したのである。ATLの原因ウイルスはヒト免疫不全ウイルスHIV)と同じレトロウイルスの一種であり,後天性免疫不全症候群エイズ)研究にも貢献した。京都大学退官後の 1988年,塩野義製薬に招かれ,1994年副社長に就任した。1984年ベーリング・北里賞,1989年日本学士院賞・恩賜賞を受賞。1986年文化功労者に選ばれ,2009年文化勲章を受章。

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