旧赤色砂岩(読み)きゅうせきしょくさがん(その他表記)Old Red Sandstone

最新 地学事典 「旧赤色砂岩」の解説

きゅうせきしょくさがん
旧赤色砂岩

Old Red Sandstone

シルル紀末~デボン紀カレドニア造山運動によって形成された山地カレドニア山地)の周辺に堆積した赤色岩層。バリスカン造山運動後に形成されたペルム~三畳紀の赤色岩層(新赤色砂岩)と区別して,旧赤色砂岩と呼ぶ。スコットランドに典型的に発達し,相当層は中・北部ヨーロッパ,ロシア卓状地にも分布。隆起するカレドニア山地から供給された,淘汰不良でクロスラミナの多い砂岩層を主とし,礫岩頁岩を伴い,岩相変化が激しい。最下部は海域から陸域への漸移相。大部分は汽水~陸水域の熱帯性乾燥気候条件下の堆積物。一部では海成層と指交。デボン紀中~後期の前期に層序間隙があり,下部旧赤色砂岩(Downtonian~Emsian)と上部旧赤色砂岩(上部Frasnian~最下部Tournaisian)に二分。層序間隙をもたらした変動は火成活動を伴い,下部旧赤色砂岩は380Maの花崗岩に貫かれる。デボン紀を示す豊富な魚類化石PteraspisCephalaspisAsterolepisHoloptychiusなど)で細分される。

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改訂新版 世界大百科事典 「旧赤色砂岩」の意味・わかりやすい解説

旧赤色砂岩 (きゅうせきしょくさがん)
Old Red Sandstone

イギリス,アイルランドの各地に広く分布する陸成デボン系。コニーベアW.D.ConybeareとフィリップスJ.Phillipsの命名(1822)。旧赤砂岩とも呼ばれる。主として赤褐色をおびた砂岩,レキ岩などの粗粒堆積物よりなる。厚層で,スコットランドでは層厚5000mに達するところもある。イングランドウェールズの境界地方では,海成シルル系上に整合に発達し,ブリストルでは上方の海成石炭系へ移化するが,北方のスコットランドでは著しい傾斜不整合で下位層をおおい,堆積物の中位にも地殻変動の存在を示す不整合がある。一般にカレドニア造山運動の後造山性堆積物とされ,同様な地層はバリスカン地向斜より北方のヨーロッパ各地に分布する。初期の陸上植物,古生マツバラン類(プシロフィトン)などのほか,河口や潟性堆積物中に,甲冑魚(かつちゆうぎよ)(プテラスピス)などの原始的魚類や,肺魚類化石を産する。日本では,これに相当する地層は知られていない。
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百科事典マイペディア 「旧赤色砂岩」の意味・わかりやすい解説

旧赤色砂岩【きゅうせきしょくさがん】

旧赤砂岩とも。英国スコットランドやスカンジナビアなどに分布する赤色をしたデボン紀の陸成層。シルル紀以前の岩層をおおい,厚さ最大5000m,粗粒の砂岩や礫岩(れきがん)が多く,乾燥気候下の堆積物。甲冑(かっちゅう)魚の化石を含むことで有名。カレドニア造山運動によって生じた褶曲(しゅうきょく)山脈の山麓や山間盆地に堆積したモラッセがその起源。
→関連項目新赤色砂岩デボン紀

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「旧赤色砂岩」の意味・わかりやすい解説

旧赤色砂岩
きゅうせきしょくさがん
old red sandstone

デボン紀に形成された赤色砂岩。ペルム紀の新赤色砂岩に対応する。シルル紀末からデボン紀にかけて起った造山運動により形成されたカレドニア山系 (スピッツベルゲン~スカンジナビア北部~イギリス) の周辺に典型的に発達し,厚さ1万 1000mに達するところがある。同様の堆積物は旧ソ連西部,中央アジアにもみられる。粗粒の砂岩,礫岩,頁岩などから成る。豊富な魚類化石により分帯されている。ウミサソリ類貝類両生類,陸生植物などの化石も産し,当時は熱帯性の乾燥気候であったと考えられる。

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