早口言葉(読み)ハヤクチコトバ

大辞林 第三版の解説

はやくちことば【早口言葉】

言語遊戯の一種。同じ音が重なっているなどして発音しにくい文句をまちがえずに早く言うもの。また、その文句。「お綾や親におあやまり」の類。はやくちそそり。はやこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

早口言葉
はやくちことば

正確に発音しにくかったり、語呂(ごろ)がよくておもしろい一連の決まり文句を、間違えずに早口にいう言語遊戯、また、その文句。「早口」「早言(はやごと)」「早口そそり」ともいい、遊びのほか、アナウンサーの訓練など発音練習にも利用される。発音が混乱しやすい「舌もじり」と、早口で唱えることが主眼の「早口言葉」とに区別することもある。「生麦生米生卵(なまむぎなまごめなまたまご)」「青巻紙赤巻紙黄巻紙(あおまきがみあかまきがみきまきがみ)」「書写山(しょしゃざん)の社僧正(しゃそうじょう)」「隣の客はよく柿(かき)食う客だ」など類音が連続・接近して発音しにくいものや、「李(すもも)も桃(もも)ももう売れた」「瓜(うり)売りが瓜売りにきて瓜売れず売り売り帰る瓜売りの声」などの同音反復・畳語(じょうご)の類、「神田鍛冶町(かんだかじちょう)角の乾物屋で買った勝栗(かちぐり)堅くて噛(か)めない返して帰ろう」のように類音の語句を並べて楽しむものなどがある。なお、「扇に玉」のように、早口でいうと別の滑稽(こっけい)な言葉に聞こえる変種もある。
 同趣の言語遊戯は、イギリスのtongue twisterや中国の「早口令」など諸外国にもある。日本では、古くから畳語を用いた歌謡や「早歌(はやうた)」「早物語(はやものがたり)」など早口で言い立てる芸能があり、とくに江戸時代には歌舞伎(かぶき)『外郎売(ういろううり)』の口上や端唄(はうた)、落語、黄表紙、狂歌などにより流行した。[清水康行]
『綿谷雪著『言語遊戯の系譜』(1964・青蛙房) ▽鈴木棠三著『ことば遊び』(中公新書)』

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