鹿児島県東部の市。2005年7月大隈(おおすみ)町,末吉(すえよし)町,財部(たからべ)町が合体して成立した。人口3万9221(2010)。
曾於市南部の旧町。旧曾於郡所属。人口1万3581(2000)。大隅半島北部に位置する。北西から南東に傾斜するシラス台地を,志布志湾に注ぐ菱田川支流の前川,日野川,後川などが開析し,谷底に沖積低地を形成している。中心集落は岩川で,郡の行政,経済の中心地。戦前は台地上に展開するカンショ栽培や馬産が中心であったが,戦後和牛の生産・肥育に転換,〈曾於和牛〉の産地として知られるようになった。近年は露地園芸の振興にも力が注がれている。毎年11月に行われる岩川八幡神社の弥五郎どん祭は,巨大な人形が町中をねり歩くので有名。
曾於市中部の旧町。旧曾於郡所属。人口2万0405(2000)。北は宮崎県都城市に接する。東部に山地があるほかは大部分がシラス台地で,中央部を北流する大淀川沿いに沖積低地があり,都城盆地に連なる。国道10号,269号線が通じ,都城市との関係が密接で,同市の経済圏に属している。旧財部町との境に東九州自動車道の末吉財部インターチェンジがある。鹿児島県の畜産中心地の一つであり,末吉牛として知られる肉牛の肥育・生産が盛ん。1971年には大規模な食肉処理場が設置され,鹿児島・宮崎両県の肉畜供給基地となっている。ほかに米作,サツマイモ栽培,園芸などが行われる。製糸,織物,漬物などの工場もある。
曾於市北部の旧町。旧曾於郡所属。人口1万0924(2000)。東は宮崎県都城市,西は霧島市に接する。大淀川支流横市川の流域にあり,都城盆地の一部とシラス台地からなる。都城盆地の地域には水田が集中し,中心集落南俣がある。町域の7割は林野が占め,林業が盛ん。農業は畜産が主体で,肥育牛センターなどが設置されている。北部の溝ノ口川沿いには大川原峡,相原滝などの景勝地,縄文土器を出土した溝ノ口洞穴がある。日豊本線が通じる。
執筆者:吉成 直樹
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