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木材糖化 もくざいとうか

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世界大百科事典 第2版の解説

もくざいとうか【木材糖化】

木材加水分解ともいう。木材の7~8割を占める多糖(セルロースヘミセルロース)を単糖に分解する操作をさす。得られる単糖はブドウ糖,キシロースなどで水に溶ける。木材の2~3割を占めるリグニンは加水分解されないままで残る。木材糖化の難点はブドウ糖が純粋に得にくいことにある。酸による加水分解工業は第2次大戦中世界各国で行われたが,今は旧ソ連のみで実用化されている。近時酵素による加水分解が試みられているが,酸によるものと比べて温和な条件で分解が進み,生成した単糖が分解しないという利点がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

木材糖化
もくざいとうか
saccharification of wood

木材中のセルロースとヘミセルロースを分解して単糖を得る方法で、酸糖化法のほかに酵素糖化法がある。
 これまでの実用化プロセスは酸分解による糖化が主で、装置の腐食等の点から希硫酸を使う方法が主流となった。実用化の例としては1910年代に商業プラントがアメリカ、サウス・カロライナ州で運転され、31年にはショーラー法が商業化され、40年ころには最盛を極めたが、第二次世界大戦後は閉鎖されている。旧ソ連に残っていたアメリカ生まれのマジソン法は木材チップを150℃、硫酸濃度0.5%で加水分解する方法で、フルフラール、メタノール(メチルアルコール)を蒸留して除き石灰で中和したのち、固型分を除き3~6%の糖液を得る(転化率は50~70%)。最近は酵素法による糖化が注目されている。この糖液をアルコール発酵法によりアルコールへ変換、燃料に利用するなどの方向はバイオマス利用の一例となろう。[野村正勝]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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