国立大学法人。起源は幕末にまでさかのぼるが、1897年(明治30)に設立された東京高等商業学校(現在の一橋大学)附属外国語学校が前身。2年後の1899年に独立して東京外国語学校となる。1944年(昭和19)東京外事専門学校と改称され、1949年(昭和24)新制の国立大学となる。2010年(平成22)時点で、外国語学部に欧米第一、欧米第二、ロシア・東欧、東アジア、東南アジア、南・西アジア、日本の7課程があり、大学院研究科修士・博士課程(総合国際学研究科)のほか、アジア・アフリカ言語文化研究所が設置されている。外国人留学生のための留学生日本語教育センター(東京都府中市)も附設されている。2004年4月、国立大学法人法施行に伴い、国立大学法人となる。所在地は東京都府中市朝日町3-11-1。
[馬越 徹]
『東京外国語大学編・刊『東京外国語大学史』(1999)』▽『東京外国語大学編・刊『東京外国語大学史 資料編1~3』(2001~2002)』
東京都北区西ヶ原にあった国立大学。国立外国語大学として最古の歴史をもつ。直接の起源は1897年東京高等商業学校に付設された外国語学校。しかしこれより先,1873年官立開成学校(東京大学の一前身)の語学課程等を母体に設立された東京外国語学校があり,これが85年東京商業学校に合併された後,翌86年廃止され途絶していたという前史がある。そのため,起源は江戸時代の蕃書調所にさかのぼるという説もある。97年設立の外国語学校は99年東京外国語学校となり,1903年専門学校として認可,44年東京外事専門学校と改称,49年新制の東京外国語大学となった。外国語学部および大学院(博士課程)をおく。学部には欧米,日本,ロシア・東欧など七つの地域別過程があり,言語と地域文化研究の両分野の教育が行われている。アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研),留学生日本語教育センターがある。2000年,東京都府中市朝日町に移転した。
執筆者:寺﨑 昌男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
1857年(安政4)開校の蕃書調所,73年(明治6)開設の東京外国語学校にルーツを見いだせるが,97年に高等商業学校内に付設された外国語学校を直接的な起源とする。以後,改称を重ねながら1949年(昭和24)に東京外国語大学として発足。2012年(平成24)に既存の外国語学部を言語文化学部と国際社会学部に改編し,2016年5月現在,2学部2研究科に4387人の学生と1386人の留学生を収容する。キャンパスは東京都府中市。世界有数の一大言語教育研究センターとして,世界のほぼすべての地域の文化・歴史・社会を対象に学際的,分野横断的な教育研究活動を実施。世界63ヵ国1地域167機関3コンソーシアムと国際交流協定を締結。一方,四大学連合,多摩地区5大学単位互換制度,EUIJ(EU Institute in Japan)コンソーシアムなど,国内の大学間連携にも積極的に取り組む。アジア・アフリカ言語文化研究所,留学生日本語教育センターも擁し,俯瞰的視野をもつグローバル人材の育成に努めている。
著者: 戸村理
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