日本大百科全書(ニッポニカ) 「東出雲」の意味・わかりやすい解説
東出雲
ひがしいずも
島根県東部、八束郡(やつかぐん)にあった旧町名(東出雲町(ちょう))。現在は松江市の南東部を占める。中海(なかうみ)南岸に位置する。旧東出雲町は1954年(昭和29)揖屋(いや)町と出雲郷(あだかえ)、意東(いとう)の2村が合併して成立。2011年(平成23)松江市に編入。JR山陰本線、国道9号が通じ、山陰道(安来道路)の東出雲インターチェンジがある。意宇(いう)川流域一帯は古代出雲国の中心で条里遺構が残る。1914年(大正3)創業の佐藤造機(現、三菱(みつびし)農機)は町内に多数の関連下請けをもつ。かまぼこ生産も盛ん。中海の魚貝類を売り歩くことに始まる「揖屋の行商」で知られる。旧東出雲町の人口は1万4355(2010年国勢調査)。
[江村幹雄]
『『東出雲町誌』(1978・東出雲町)』