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枕中記 ちんちゅうき Zhen-zhong-ji

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

枕中記
ちんちゅうき
Zhen-zhong-ji

中国,中唐の伝奇小説沈既済 (しんきさい) の作。邯鄲 (かんたん。河北省) のある茶店で,呂翁という老人から青磁の枕を借りてひと休みした書生の盧生が,波乱に満ちた一生をおくる夢を見,さめてみれば,飯の炊きあがる間にも足りない短い時間の夢であったという物語。

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デジタル大辞泉の解説

ちんちゅうき【枕中記】

中国の伝奇小説。唐の沈既済の著。800年ごろ成立。邯鄲(かんたん)の青年盧生(ろせい)が、茶店で道士から枕を借りて昼寝をし、自分の生涯の夢を見て、栄達のはかなさを知る話。「邯鄲の枕」「黄梁(こうりょう)一炊の夢」の故事として知られる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちんちゅうき【枕中記 Zhěn zhōng jì】

中国,唐代の小説名。沈既済(しんきせい)(8世紀後半ころ)の晩年の作。邯鄲(かんたん)の盧生(ろせい)は科挙試験に及第できないことを嘆いていると,道士呂翁から枕を授けられ,夢の中で立身出世し,節度使や宰相となって帝を補佐し,長寿を保って死ぬ。覚めてから出世欲のはかなさを悟るという筋。南朝宋の劉義慶撰の《幽明録》所収〈楊林〉の故事からヒントを得,時代背景を盛唐に改め,作者の人生観を託したもの。芥川竜之介《黄粱夢》の典拠。

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大辞林 第三版の解説

ちんちゅうき【枕中記】

中国、唐代の伝奇小説。沈既済しんきせい(一説に李泌りひつ)作。800年頃成立。盧生ろせいが趙の旧都邯鄲かんたんで道士の呂翁りよおうに会い、思いのままに出世できるという枕まくらを借りて寝たところ、栄達・栄華の一生を送る夢を見る。目がさめると、それは宿の主人の炊く黄粱こうりようもまだ炊き上がらない間のことであり、名利のはかなさを知る。ここから「邯鄲の夢」「邯鄲の枕」「盧生の夢」「黄粱一炊の夢」などの語が出た。別名、呂翁。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

枕中記
ちんちゅうき

中国、唐代の伝奇小説。沈既済(しんきせい)作。邯鄲(かんたん)(河北省)の農民の青年盧生(ろせい)は、いつも出世して農村を離れることを夢みていたが、あるとき茶店で会った仙人呂翁(りょおう)から陶器の枕(まくら)を借りて昼寝をする。その夢のなかで盧生は、名誉と恥辱、困窮と栄達の間を浮き沈みする自分の生涯を見尽くし、覚めてみると、寝る前、宿の主人が炊いていた黍(きび)の飯がまだ煮えていない短い時間だった。盧生は世俗の栄達がいかにはかないものであるかを悟ったというもので、能『邯鄲』の原拠となった物語である。作者沈既済の生没年は不明であるが、唐の大暦(たいれき)・建中(766~783)のころの実力者楊炎(ようえん)に推挙されて歴史編纂(へんさん)官の地位についた人である。この小説は、六朝(りくちょう)の志怪書『幽明録(ゆうめいろく)』の焦湖廟(しょうこびょう)の柏枕(はくちん)の話の筋を借り、自分の体験をもとに、当時の官人の生きざまを著したものともいわれている。[高橋 稔]
『前野直彬編・訳『中国古典大系24 六朝・唐・宋小説選』(1968・平凡社)』

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世界大百科事典内の枕中記の言及

【邯鄲】より

…楽には,屋台の上下を使い分けるなど特殊な工夫がある。この作品の典拠は中国唐代の《枕中記》。【横道 万里雄】。…

【枕】より

…彼は枕の裂け目から中に入り,高官の令嬢と結婚して立身栄達し,数十年後に目が覚めると夢であったという話がある。これが唐の李泌の小説《枕中記》で有名な邯鄲の盧生が黄粱一炊の夢を見る話の原拠で,枕が吉凶の夢の話に必要な道具であったことを物語っている。【沢田 瑞穂】。…

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