デジタル大辞泉 「染む」の意味・読み・例文・類語
し・む【▽染む/×沁む/▽浸む/×滲む】
1 「染みる」に同じ。「寒さが身に―・む」
「花の香は散りにし枝にとまらねどうつらむ袖にあさく―・まめや」〈源・梅枝〉
「吹きくる風も身に―・まず」〈平家・五〉
2 色などに染まる。
「
3 深く心を寄せる。
「我心ながら、いとかく人に―・む事はなきを」〈源・夕顔〉
[動マ上二]「し(染)みる」の文語形。
[動マ下二]「し(染)める」の文語形。
そ・む【染む】
1 色が他のものについたり、しみ込んだりする。そまる。
「のび上がって、血に―・んだ太刀をふりかざした」〈芥川・偸盗〉
2 他から影響・感化を受ける。そまる。
「
3 (現代語では、多く打消しの語を伴い)深く感じる。強く心がひきつけられる。「心に―・まない縁談」「意に―・まない仕事」
「
4 病気になる。感染する。
「はかなくて病ひにさへ―・ませ給ふ由」〈読・雨月・木備津の釜〉
[動マ下二]「そ(染)める」の文語形。
しゅ・む【▽染む】
1 しみる。刺激を受けて痛む。
「朝嵐が身に―・んで、さうさうといたしたが」〈伎・伊賀越〉
2 盛んになる。佳境に入る。
「今宵ほど
3 陰気になる。沈んでくる。
「どうやらお座敷が―・んできたさかい」〈滑・膝栗毛・八〉
4 みすぼらしくなる。けちくさくなる。地味である。
「そないに