柴漬け(読み)ふしづけ

精選版 日本国語大辞典 「柴漬け」の意味・読み・例文・類語

ふし‐づけ【柴漬・槮】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 冬期、柴(しば)をいくつも積んで水中に沈めておいて魚を捕えること。また、その漁法。水中の柴の外側に簀(す)などを巻いて、引きあげてから鮒・鰻・鯉などを、さで網、たも網などで捕える。笹、椎、杉、松、空木(うつぎ)などの粗朶(そだ)または杉皮などを用いることもある。ふししば。《 季語・冬 》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕 〔爾雅‐釈器〕
  3. ( に似ているところから ) 私刑などで体を簀巻などにして水中に投げ入れること。
    1. [初出の実例]「白滝の底にふしつけにせよ」(出典:源平盛衰記(14C前)一八)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「柴漬け」の意味・わかりやすい解説

柴漬け
しばづけ

ナスミョウガなどをアカジソの葉とともに塩漬けにしたもの。シソ葉とナスの紫が一体となった美しい赤紫色の京都の特産品である。柴漬けには、材料を漬けただけの生(なま)柴漬けと、生柴漬けの水分を圧搾器で除いたのち、しょうゆ、砂糖、酢などで調味して漬け直した味柴漬けがある。柴漬けは平安末期、平家滅亡後、建礼門院洛北(らくほく)大原寂光院隠棲(いんせい)したとき献じられた紫蘇(しそ)漬けが最初で、もとは紫葉(しば)漬けといっていた。のちに、大原の里にちなんで、柴の文字を用い柴漬けになったといわれている。使用するアカジソは、京都大原産のものが色がよい。

河野友美大滝 緑]


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日本の郷土料理がわかる辞典 「柴漬け」の解説

しばづけ【柴漬け】


漬物一種。なす・きゅうり・しょうが・みょうがなどを刻み、赤じその葉とともに塩漬けにした漬物。京都・大原の名産品だが一般に普及している。◇本来は塩だけで漬け、乳酸発酵によって酸味がつくが、普及品では酢などを用いることもある。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「柴漬け」の解説

しばづけ【柴漬け】

漬物の一種。なす・きゅうり・しょうが・みょうがなどを刻み、赤じその葉とともに塩漬けにした漬物。京都・大原の名産品だが一般に普及している。◇本来は塩だけで漬け、乳酸発酵によって酸味がつくが、普及品では酢などを用いることもある。

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