根来(読み)ネゴロ

世界大百科事典 第2版の解説

朱漆塗木器の俗称。単に朱漆のみを塗布したものでなく,下地に黒漆の中塗りを行い,さらに朱漆の上塗りをほどこして仕上げた朱漆塗製品に限るのが原則である。その名称は紀州根来寺(和歌山県那賀郡岩出町根来)が,多くの子院・房舎を擁して隆盛していた中世期に,山内の膨大な需要に応じて自給自足した漆器に由来する。それらの漆器は長年のに耐える良質な漆器として定評があったが,とりわけ朱漆塗の折敷(おしき),の類は,後世〈根来〉〈根来もの〉〈根来朱〉と呼ばれて伝され,やがてそれがすぐれた朱漆器一般に対する通称とされるに至ったのである。

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大辞林 第三版の解説

◇和歌山県北西部、岩出市の地名。根来寺がある。
「根来塗ねごろぬり」の略。
「根来寺ねごろじ」の略。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

和歌山県北部、岩出(いわで)市の一地区。旧根来村。新義真言(しんぎしんごん)宗総本山根来寺の所在地で、豊臣(とよとみ)秀吉に焼かれるまでは広い寺領を有し、寺域全部を根来と称した。和泉(いずみ)山脈南麓(ろく)の根来川(紀ノ川支流)扇状地扇頂部を占める。根来寺の近くに市民俗資料館がある。根来街道が北部の風吹(かぜふき)峠へと通じている。[小池洋一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

[1]
[一] 和歌山県那賀郡岩出町の地名。新義真言宗総本山の根来寺がある。
[二] 「ねごろじ(根来寺)」の略。
[2] 〘名〙 「ねごろぬり(根来塗)」「ねごろもの(根来物)」などの略。
※万宝全書(1694)八「紙をしめして摺りて見れば紙に漆つく書写ぬりはよく根来に似たれども紙につかずといへり」

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