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樵談治要 しょうだんちよう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

樵談治要
しょうだんちよう

政治の要道を説いた教訓書。1巻。一条兼良著。文明 12 (1480) 年7月,年少の室町幕府9代将軍足利義尚のために著わして贈呈した。当時の公家階級の理想論で実効は期しがたいが,下剋上抑止足軽停止などがみえ,当時の世相が反映されている。『群書類従所収

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百科事典マイペディアの解説

樵談治要【しょうだんちよう】

一条兼良(かねら)著。1480年将軍足利義尚(よしひさ)の政道に関する問に答えた意見書。8ヵ条よりなる。神を敬い仏を尊ぶべきことをはじめ,諸国の守護,幕府奉行人のあり方,足軽の停止(ちょうじ)等が記され,当時の社会情勢と公卿(くぎょう)の政治思想を知るための好史料である。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうだんちよう【樵談治要】

1480年(文明12)将軍足利義尚の懇望により,当時最高の知識人である一条兼良(かねら)が撰進した政道書。1巻。神仏崇敬,廉直,人材の公正な登用,足軽の停止,女人執政の肯定,将軍の権威の保持など,為政者心構えを説いた8ヵ条から成る。下剋上と称される社会状況や,公家の政治思想を知る好史料である。書名は巻末の〈樵夫も王道を談ず〉に由来する。《群書類従》《日本経済大典》所収。【加地 宏江】

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大辞林 第三版の解説

しょうだんちよう【樵談治要】

一条兼良が将軍足利義尚の諮問に答えた治政論書。一巻。1480年成立。神仏崇敬・廉直など為政者の心構えを説いた八箇条から成る。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

樵談治要
しょうだんちよう

室町時代の公卿(くぎょう)で学者の一条兼良(いちじょうかねら)の政道書。1巻。1480年(文明12)9代将軍足利義尚(あしかがよしひさ)の請いに応じて、政道の詮要(せんよう)を述べたものである。これと同じ主旨で著述したものに『文明(ぶんめい)一統記』があり、同じく義尚の母(8代将軍義政(よしまさ)の妻)日野富子に書き与えたものに『小夜(さよ)のねざめ』がある。全体は8項目で構成され、国家の公的活動に関する心がけや、将軍としての心得が説かれている。(1)祭祀(さいし)の公共性を説き、神を祀(まつ)る行事が公のことであって、私のためでないこと、(2)儒仏一致の立場から仏法を尊ぶべきこと、(3)行政の任にあたる者は清廉正直であること、(4)司法にあたっては心正直で私欲なく道理に基づいて善悪を分別すべきこと、(5)将軍側近の者を選ぶ心得、(6)足軽(あしがる)は「超過した悪党」であるので長期任用を停止すべきこと、(7)女性の政治参与に関しては道理に明るい人であるべきこと、(8)将軍として威勢のあるべきこと――などが、歴史や和漢の故事によって強調されている。これらはいずれも観念的な道徳論により、人倫的理想が説かれるが、現実的な具体策とはなりえなかった。しかし当時の世相や公家の政治思想を知ることができる。[小澤富夫]
『塙保己一編『群書類従 雑』(1929・群書類従完成会) ▽同文館編集局編『日本教育文庫1』(1910・同文館) ▽滝本誠一編『日本経済大典1』(1928・史誌出版社)』

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