欽天監(読み)きんてんかん

日本大百科全書(ニッポニカ)「欽天監」の解説

欽天監
きんてんかん

中国の明(みん)・(しん)代の役所名で、国立の天文台兼気象台に相当する。古くから太史局、司天監などの名称の役所があったが、明朝の1370年(洪武3)に欽天監の名称が使われ始め、清朝に引き継がれ、中華民国になって中央観象台と改称された。天体観測、日・月食など天文現象の観測や予報の編纂(へんさん)、時間の測定と報時や、気象観測も行って、国家の安全を占い、祭祀(さいし)や儀式の日時の選定などについて皇帝に答申した。

[渡辺敏夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「欽天監」の解説

欽天監
きんてんかん
Qim-tian-jian

中国の明,清時代に主として天文関係を担当した官庁の名称。では司天監などと呼んだが明以後は欽天監となる。天文観測,暦の作成天災などの予報,吉凶判断その他に関与した。長官を監正といい,そのもとに長官を補佐する左右の監副のほか春,夏,中,秋,冬官正の5官正がおかれた。清の欽天監は時憲科,天文科,漏刻科の3科を主とし,西洋暦を紹介したイエズス会宣教師も欽天監の監副などに任命された。

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旺文社世界史事典 三訂版「欽天監」の解説

欽天監
きんてんかん

明・清代に天文などをつかさどった官庁
この名称は明の洪武帝のとき(1370)以来使用された。天文観測暦の作製,星占いなどによる答申も行った。清代のアダムシャールはここの長官であった。

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精選版 日本国語大辞典「欽天監」の解説

きんてん‐かん【欽天監】

〘名〙 中国明代および清代におかれた役所で、暦の作成、天体の観測、時間の測定などを行なった。

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世界大百科事典 第2版「欽天監」の解説

きんてんかん【欽天監 qīn tiān jiàn】

旧中国における官署で,近代の王立ないし国立天文台に相当する。天文現象を観測して暦法推算する職務を管掌した。の時代以来,太史令が天象の観測,暦法の推算およびその改革などをつかさどった。前漢の司馬遷や後漢の張衡,元の郭守敬らはいずれも太史令を歴任した。唐代には,太史局が設置され,のちに司天台と改められ,秘書省に属した。宋,元の時代は司天監が設けられ,太史局や太史院と併置された。明代にははじめ太史監,太史院とよばれた部局が1370年(洪武3)から欽天監に改められた。

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