正像末(読み)しょうぞうまつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

正像末
しょうぞうまつ

仏教の歴史観に基づく時代区分で,正法 (しょうぼう) ,像法 (ぞうほう) ,末法 (まっぽう) の3つをいう。この3つの時期の内容には諸説あり,たとえば,釈尊滅後,その教えと修行実践と悟りがすべてそなわっている時代を正法,教えと実践だけの時代を像法,教えだけ存在する時代を末法,釈尊の教えすら残っていない時代を法滅の時代といったりする。それらの時間的な長さについても諸説がある。この歴史観はインドにもみられるが,中国では末法思想として発展し,日本でも平安時代の頃から盛んとなった。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうぞうまつ【正像末 zhèng xiàng mò】

釈迦入滅後における仏の教えの行われ方を3期に分かった正法時,像法時,末法時を正像末三時といい,あるいは略して正像末とも三時ともいう。正法時とは仏の教法と修行者と証果との三つが整った時期であり,像法時とは証果をうることはできないが,教法と修行の両者がなお存在して,相似の仏法が行われる時期であるのに対し,末法時とは教法だけがあって修行も証果もない仏教衰微の時期をいい,その後に教法さえもない法滅の時期に入るという。

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世界大百科事典内の正像末の言及

【末法思想】より

…釈迦入滅後における仏教流布の期間を3区分した正像末の三時の考え方に立脚し,末法時に入ると仏教が衰えるとする予言的思想のことであり,仏教の漸衰滅亡を警告する歴史観である。正法時と像法時については,インド仏教で早くから考えられていたが,末法の思想は6世紀ころに西北インドで成立してただちに中国にもたらされたらしく,やがて日本にも伝えられた。…

※「正像末」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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