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母親大会 ははおやたいかい

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世界大百科事典 第2版の解説

ははおやたいかい【母親大会】

日常生活のさまざまな問題や教育,平和などについて母親の立場から話し合い,連帯を深めることを目的に開催される大会。1954年3月ビキニ水域でのアメリカの水爆実験に抗議して,日本婦人団体連合会会長平塚らいてうは国際民主婦人連盟にあてて〈原水爆禁止をのぞむ日本婦人の訴え〉を送った。この訴えが支持され,55年7月にスイスローザンヌ世界母親大会開かれた(参加68ヵ国,1060人,日本からは団長の河崎なつら14人)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

母親大会
ははおやたいかい

「暮らしと子供」「平和」「民主的諸権利」の三つの柱に結集する女性の大会。1954年(昭和29)3月の、アメリカによるビキニ環礁での水爆実験に対する日本の女性団体の怒りの訴えを受けた国際民主婦人連盟は、核戦争から子供を守ることを中心に、世界中の母親の要求を話し合う母親の大会「世界母親大会」の開催を決定した。その日本代表派遣運動のなかで55年6月、第1回日本母親大会が東京で開かれた。同年7月にスイスで開かれた世界母親大会(参加68か国、1060人、日本代表は14人)に寄せられた詩のテーマ「生命(いのち)を生みだす母親は、生命を育て、生命を守ることをのぞみます」は、今日に至るまで母親大会のスローガンとして掲げられ、運動を統一するシンボルの役割を果たしている。
 世界母親大会が、国際常設母親委員会を創設しつつも、1958年以降事実上活動停止の状況になったのに対し、日本では、継続的カンパニア組織である日本母親大会連絡会および大会実行委員会の活動を中心に、県大会、地域・職場集会を積み重ねて、年1回、日本母親大会が開催され、活発な運動を展開してきた。2002年(平成14)現在、母親大会参加団体は全国47都道府県実行委員会と、76中央参加団体の計123団体である。
 第1回日本母親大会開催以降、基地反対闘争、勤務評定反対運動、安保闘争、沖縄返還の闘い、ベトナム反戦運動支援、保育所・学童保育所づくり、小児麻痺(まひ)(なま)ワクチン輸入・投与要求運動、高校全入運動、公害反対、小選挙区制反対、物価問題、老人問題など、取り組んできた課題は、その時々の情勢を反映して多岐にわたる。1990年代の運動としては「子どもの権利条約実現のための運動」「消費税廃止、政官財の癒着徹底糾明」「解雇規制・労働者保護法の制定」「医療・年金保険の大改悪反対・介護保険制度の充実」「労働時間短縮・時間外の男女共通規制の実現」「新ガイドライン、有事参戦法反対、平和憲法を守る」「日の丸、君が代の押し付けに反対」などが列挙される。また、95年の阪神・淡路(あわじ)大震災の被災地へは、母親大会として「いのちの水110番」と名づけた活動を行い、全国からの資金カンパを集約して「阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議」への基金とし、必要な人に貸し出す運動を行った。[布施晶子]
『日本母親大会十年史編纂委員会編『母親運動十年のあゆみ』(1966・日本母親大会連絡会) ▽母親運動三十年史編集委員会編『母親がかわれば社会がかわる――母親運動三十年史』(1987・日本母親大会連絡会) ▽木村康子著『いのちのうた響かせながら――母親大会ものがたり』(1999・かもがわ出版)』

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世界大百科事典内の母親大会の言及

【市民運動】より

…1954年の第五福竜丸ビキニ被災事件(ビキニ水爆実験)をきっかけに,東京杉並の婦人読書会〈杉の子会〉が呼びかけた原水爆禁止署名運動は世界的な反響を呼び,広島での原水爆禁止世界大会の開催,平和団体〈原水爆禁止協議会〉創設の原動力となった(原水爆禁止運動)。また〈息子を戦場に送るな〉のスローガンのもとに〈母親大会〉を開いた婦人たちも,自発的な市民の立場から平和運動の一翼を担った。さらに内灘,妙義,砂川,百里原などの基地反対運動では,地元住民の土地を守るたたかいが,学生・知識人の支援のもとに展開された。…

【女性運動】より

…のち日本婦人有権者同盟)などの各種女性団体が組織され,〈主婦連合会〉(1948年結成,主婦連)は,物価引下げ運動を展開した。また平和運動,原水爆禁止運動にはたくさんの女性が参加し,〈母親大会〉(1955発足)はその声の集約となった。しかし,最大の組織である〈全国地域婦人団体連絡協議会〉(地婦連)が,戦時中の女性団体の行政癒着的性格を払拭しきれないで存在する一方で,1960年代から女性運動に対する政党による系列化が進み,社会党系の〈日本婦人会議〉,共産党系の〈新日本婦人の会〉,民社党系の〈民主婦人の会〉,公明党系の〈主婦同盟〉が結成され,〈働く婦人の中央集会〉(総評,日本婦人団体連合会などが中心となり,女性労働者の交流と学習のために1956年以降毎年開催)にも政党が影を落とすようになった。…

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