日本歴史地名大系 「水橋」の解説
水橋
みずはし
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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越中国(富山県)新川郡,常願寺川河口の港町。《延喜式》に水橋駅が見え,古くから渡河点として北陸道の要衝であった。中世後期には一向宗の水橋門徒の活動が知られている。江戸時代には常願寺川(現,白岩川)をはさんで東水橋と西水橋に分かれ,1646年(正保3)の高付帳には浦方東水橋,浦方西水橋とある。56年(明暦2),70年(寛文10)の〈村御印(むらごいん)〉には合わせて水橋浦とあるが,村役人は別であった。西水橋に1662年に給人蔵宿(きゆうにんくらやど)が,東水橋に67年に年貢収納蔵が置かれ,米の集散地で港でもあった。漁業が盛んで〈村御印〉によると定小物成(じようこものなり)として地子銀,浦役,鮭役,鱒役(ますやく),網役,鰤役(ぶりやく),猟船櫂役(かいやく),渡海船櫂役が課されており,漁獲物は富山,金沢,高山に売られた。越中売薬,新川木綿の中心地でもあった。戸口は1710年(宝永7)に東水橋220戸,1070人,西水橋228戸,1100人。1858年(安政5)には東水橋831戸,3870人,西水橋380戸,1820人であった。1892年の改修で支流の白岩川が分離され,常願寺川河口部は西水橋の西側に付け替えられた。1940年町制,66年に富山市に編入。
執筆者:高瀬 保
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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