沈沈(読み)チンチン

デジタル大辞泉 「沈沈」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ちん【沈沈】

[ト・タル][文][形動タリ]静まりかえっているさま。特に、夜がふけてひっそりとしているさま。
大都市の夜は、いま―として更けわたった」〈里見弴多情仏心
[類語]静かひそやかしめやか静寂静粛静閑閑静閑散閑寂清閑しじま森閑深深しんしん森森しんしんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「沈沈」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ちん【沈沈】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 静まりかえったさま。
    1. [初出の実例]「気寒西日正沈々、帰鳥此時認暮林」(出典:江吏部集(1010‐11頃)下・晩冬陪中書大王斎同賦寒林暮鳥帰応教詩)
    2. 「雲海沈々として、青天既にくれなんとす」(出典:平家物語(13C前)七)
    3. [その他の文献]〔張若虚‐春江花月夜詩〕
  3. 夜がふけてひっそりしたさま。
    1. [初出の実例]「月照青松夜漸深、自生涼気望沉沉」(出典:殿上詩合(1056)松月夜涼生〈源経信〉)
    2. [その他の文献]〔李白‐白紵辞〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「沈沈」の読み・字形・画数・意味

【沈沈】ちんちん

深々としてしずか。宋・軾〔春夜〕詩 春値千金 り、に陰り 歌管樓臺、聲細細 鞦(しうせん)院中庭)、夜沈沈

字通「沈」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android