密やか(読み)ヒソヤカ

デジタル大辞泉 「密やか」の意味・読み・例文・類語

ひそ‐やか【密やか】

[形動][文][ナリ]
ひっそりとしているさま。もの静かなさま。「密やかに夜の雨が降る」
人に知られないようにそっと行うさま。「密やかな楽しみ」「密やかに泣く」
物の乏しいさま。
「―な身代しんだいぢゃと」〈浄・河原達引
[類語]静かしめやか静寂静粛静閑閑静閑散閑寂清閑しじま森閑深深しんしん森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然しいんとしんとひっそり音無し無音微音静まり返る水を打ったよう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「密やか」の意味・読み・例文・類語

ひそ‐やか【密やか】

〘形動〙 (「やか」は接尾語)
① ひっそりしているさま。人目に立たないさま。
※法華経伝記大治五年点(1130)「山陰(ヒソヤカ)にして」
数量程度が僅かであるさま。物に乏しいさま。
※和泉往来(平安末)四月美服を着て身を聳けば、繊(ヒソヤカニ)(〈別訓〉ほそく)、皮膚の美操を憶ふ可し」
※浄瑠璃・近頃河原達引(おしゅん伝兵衛)(1785)中「ひそやかなしんだい
ひそやか‐さ
〘名〙

みそ‐やか【密やか】

〘形動〙 (「やか」は接尾語) ひっそりしているさま。ひそやか。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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