流作場(読み)りゅうさくば

大辞林 第三版の解説

りゅうさくば【流作場】

河川などの沿岸にあり、いつも水をかぶっているような田畑。厳密な石盛こくもりは行われなかった。流れ作場。

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百科事典マイペディアの解説

流作場【りゅうさくば】

河川や湖沼沿岸部に開かれた新田。〈ながれさくば〉ともいう。水害を受けやすい不安定な耕地であるため,正式に石高を決定すると耕作者年貢諸役負担が大きいことから,検地では厳密な石盛は決めず,反別のみを測定,諸役が免除され,本年貢のみ賦課された。享保改革の末期に,幕府勘定奉行神尾春央(かんおはるひで)・勘定組頭堀江芳極(ほりえただとう)らにより,関東各地の河川沿岸沿いに開発された流作場新田が代表的なもので,約1万町歩に達したといわれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

りゅうさくば【流作場】

〈ながれさくば〉ともいう。湖沼や河川の沿岸にあり,水が一面にかかっているような場所。水が多い年には作付け収穫が難しく,むしろ干ばつの年のほうが収穫量が多いような土地。生産力が不安定なため,新田として年貢をとるためには堤などを築く必要があった。正式の耕地として石高を決め,高入してしまうと,年貢・諸役の負担に耐えられず,耕作人がいなくなってしまうため,検地のさいは厳密な石盛(こくもり)付けは行わずに反別だけを測り,諸役は賦課せず本年貢のみを納めさせた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ながれ‐さくば【流作場】

〘名〙 江戸時代の田の種類の一つ。河川または湖沼の氾濫により、水害をうけやすい場所にある田地。石盛(こくもり)は下田より低いのを通例とした。りゅうさくば。〔地方凡例録(1794)〕

りゅうさく‐ば リウサク‥【流作場】

※刑銭須知検地新田知行割‐寛保二年(1742)二月日「関東筋川々流作場、先達て追々奉伺、被仰付」

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世界大百科事典内の流作場の言及

【流作場】より

…正式の耕地として石高を決め,高入してしまうと,年貢・諸役の負担に耐えられず,耕作人がいなくなってしまうため,検地のさいは厳密な石盛(こくもり)付けは行わずに反別だけを測り,諸役は賦課せず本年貢のみを納めさせた。享保改革末期の1737‐45年(元文2‐延享2)に幕府勘定奉行神尾春央(かんおはるひで),勘定組頭堀江荒四郎芳極(ただとう)らが関東諸河川で行った流作場の新田開発が知られている。【大石 学】。…

※「流作場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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