浄水場(読み)ジョウスイジョウ(その他表記)purification plant

デジタル大辞泉 「浄水場」の意味・読み・例文・類語

じょうすい‐じょう〔ジヤウスイヂヤウ〕【浄水場】

水源から取り入れた水を浄化して、飲料に適する安全な水質処理する施設沈殿池濾過池ろかち浄水池などからなる。

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精選版 日本国語大辞典 「浄水場」の意味・読み・例文・類語

じょうすい‐じょうジャウスイヂャウ【浄水場】

  1. 〘 名詞 〙 水道設備一つで、水をとり入れて濾過(ろか)したり薬品を加えたりして消毒し、飲用、工業用などに適するようにする設備のある所。一般的には上水道の浄化(処理)施設をいう。
    1. [初出の実例]「浄水場風瑟々と散松葉〈蝶衣〉」(出典:続春夏秋冬(1906‐07)〈河東碧梧桐選〉夏)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「浄水場」の意味・わかりやすい解説

浄水場
じょうすいじょう
purification plant
filter plant

水を飲用、工業用などの用途目的にあうように処理(浄化)する施設をいい、一般的には上水道の浄水場をさす。良質の水源が十分に得られる場合には比較的簡単な処理(濾過(ろか)と殺菌)で足りるが、河川水を取水する場合は少なくとも粘土粒子藻類など水中懸濁物の除去と殺菌とは欠かせない。さらに上流域の人口や産業活動が増大し人為的汚染の度合いが増すにしたがい、水道水の安全を保ち、さらに不快な臭味を除くために、吸着酸化工程を加えた複雑高度な水処理を必要とする。

[小林三樹]

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百科事典マイペディア 「浄水場」の意味・わかりやすい解説

浄水場【じょうすいじょう】

河川水・地下水等上水道の原水の土砂,浮遊物,細菌等を沈殿・濾過(ろか)・滅菌する設備の総称。導水路で送られた水は沈殿池を経て,濾過池に送られ砂層を通って細菌・浮遊物を濾過,さらに滅菌室等で塩素滅菌され,配水池に送られ供給される。現在は沈殿・濾過の際に汚濁物質を凝集剤で凝集させ分離する急速濾過方式が主である。→上水道
→関連項目原虫クリプトスポリジウムトリハロメタン

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世界大百科事典(旧版)内の浄水場の言及

【上水道】より

…これらの実施設計と施工はすべて日本人の手によってなされ,開港地の横浜,函館,長崎に続き,91年には東京市が人口200万人を対象とした水道工事に着手した。東京では3開港地と異なり,1654年から通水していた玉川上水の取水・導水施設をそのまま新水道に転用できたので,改良水道として新設したのは浄水場と市内の給・配水施設であった。すなわち郊外の台地(現在の新宿副都心地区)に広大な沈殿池とろ過池をもつ浄水場をつくり,そこで浄化した水を蒸気動ポンプで加圧して市内の高台(芝と本郷)に設けた配水池へ送り,そこから市街地内に埋設した配水管(鉄管)を経て有圧で給水するものであった。…

※「浄水場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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