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高松塚古墳 たかまつづかこふん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高松塚古墳
たかまつづかこふん

奈良県高市郡明日香村平田字高松にある円墳。直径約 18m,高さ約 5mで,古墳時代末期のものと思われる。 1972年3月凝灰岩切り石による石槨 (せっかく) が発見された。石槨内の壁面は漆喰が塗られ,その上に彩色による人物像や四神図などが描かれていた。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

高松塚古墳

7世紀末〜8世紀初めに築造された、直径23メートルの円墳。切り石を箱状に組み合わせた全長約2・7メートルの石室がある。72年、石室内で「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像などの極彩色壁画が日本で初めて見つかった。壁画は国宝、古墳は特別史跡に指定されたが、04年に西壁の「白虎」が消えかけるなどの深刻な劣化が判明。文化庁は07年に石室を解体し壁画の修理を進めている。

(2008-04-17 朝日新聞 朝刊 2総合)

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デジタル大辞泉の解説

たかまつづか‐こふん【高松塚古墳】

奈良県高市郡明日香村にある7世紀末か8世紀初めの円墳。男女の従者像や青竜・白虎・玄武・星座などの極彩色の壁画が昭和47年(1972)に発見された。国の特別史跡

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百科事典マイペディアの解説

高松塚古墳【たかまつづかこふん】

奈良県高市郡明日香村,文武天皇と天武・持統天皇陵との間にある,7世紀末―8世紀初めの古墳(特別史跡)。1972年3月の発掘調査で群像を描いた彩色の壁画が発見され,注目の的となった。
→関連項目明日香[村]キトラ古墳四神末永雅雄装飾古墳白鳳文化

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世界大百科事典 第2版の解説

たかまつづかこふん【高松塚古墳】

飛鳥時代後半の壁画古墳奈良県高市郡明日香村平田の丘陵南斜面にある直径約20m,高さ約5mの小円墳で,1972年発掘された。墳丘は土質の異なる土を互層につき固めた版築積みで,中央に凝灰岩製の石棺式石室を築き,石室前の墓道には方形の礼拝石を置く。石室内部の全壁面にしっくいを塗り,東壁中央に青竜,西壁中央に白虎,北壁に玄武(南壁には朱雀が描かれていたと推定されるが剝落している)の四神を配し,青竜の上に日輪,白虎の上に月輪を配する。

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大辞林 第三版の解説

たかまつづかこふん【高松塚古墳】

奈良県明日香村にある円墳。七世紀末から八世紀初めのものといわれる。1972年(昭和47)石槨内部の天井および四周に星宿・日月・四神・侍奉の男女官人像の彩色壁画が発見され、また海獣葡萄鏡・乾漆棺・人骨などが出土し、当時の衣服の制や喪葬儀礼、ひいては朝鮮・中国との文化交流を考える上で、古代史の貴重な資料となっている。

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国指定史跡ガイドの解説

たかまつづかこふん【高松塚古墳】


奈良県高市郡明日香(あすか)村平田にある7世紀末から8世紀初めの古墳。国営飛鳥歴史公園内にある。1972年(昭和47)に石室から極彩色の壁画が発見され、一躍注目されるようになり、同年に国の史跡に、1973年(昭和48)には特別史跡に指定された。現在は保存科学的管理のもとに密閉保存されている。古墳時代終末期の円墳で、下段の直径約23m、上段の直径約18mの2段式小円墳である。中央に石室があり、石室内部(奥行き2.6m、幅1m、高さ1.1m)には、星辰(星宿)図、日月像、および四神図(青龍・白虎(びゃっこ)・玄武(げんぶ)・朱雀(すざく))、人物群像(女子群像、男子群像)が描かれ、唐や高句麗(こうくり)の影響がうかがえる。石室壁画は絵画として国宝に指定されている。近くの高松塚壁画館には、壁画の検出当時の現状模写、一部復元模写、再現模造模写、墳丘の築造状態、棺を納めていた石槨(せっかく)の原寸模型、副葬されていた太刀飾り金具、木棺金具、海獣葡萄鏡(かいじゅうぶどうきょう)などのレプリカを展示し、高松塚古墳の全貌をわかりやすく再現している。近畿日本鉄道吉野線飛鳥駅から徒歩約15分。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高松塚古墳
たかまつづかこふん

飛鳥(あすか)の古墳を代表する7世紀末~8世紀初頭の壁画古墳。特別史跡。奈良県高市(たかいち)郡明日香(あすか)村平田の丘陵南斜面に築かれた直径約20メートル、高さ約5メートルの円墳。
 埋葬の施設は墳丘中央で南に開口する凝灰岩製の石棺式石室。内法(うちのり)は長さ265.5センチメートル、幅103.5センチメートル、高さ113.4センチメートル。石室内部の壁、天井、床に漆食(しっくい)を塗り、東・西・北壁と天井に壁画を描く。東壁の中央に青竜(せいりゅう)、上に日像、南に男子4人群像、北に女子4人群像。西壁も中央に白虎(びゃっこ)、その上に月像を配し、南に男子4人群像、北に女子4人群像、また北壁の中央に玄武(げんぶ)を描く。天井には径9ミリメートルに切り抜いた金箔(きんぱく)を星とし、朱線で結ぶ星宿をつくる。
 石室前には中軸線上に幅3メートルの墓道が墳丘外へと開き、石壁扉石より南5メートルには発掘の動機となった方形切り石の礼拝石がある。石室を覆う墳丘土は土質の異なる盛土(もりつち)を互層に叩(たた)きしめた版築で築く。石室西寄りに出土した漆塗り木棺は内面を白土の下地に朱彩。外面は漆膜上に金箔を貼(は)る。人骨は熟年男性一体分があった。棺は装飾されたらしく、金銅製の透飾金具、円形飾金具、金銅製座金具がある。中世に盗掘にあったが、残された副葬品は白銅製海獣葡萄鏡(ぶどうきょう)、銀装大刀外装具、ガラス玉、琥珀(こはく)玉があった。出土品は国立飛鳥資科館で展示している。
 1972年(昭和47)3月の壁画発見は、考古学、古代史、美術史をはじめ、関連分野にも多くの影響を与えた。また社会的にも関心が集まり、壁画保存のため保存科学の総力をあげた保存施設がつくられた。古墳横に壁画の模写を展示する高松塚壁画館がある。[猪熊兼勝]
『猪熊兼勝・渡辺明義編『高松塚古墳』(『日本の美術217』1984・至文堂) ▽高松塚総合学術調査会編『高松塚古墳壁画』(1974・便利堂)』

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世界大百科事典内の高松塚古墳の言及

【奈良時代美術】より


【絵画】
 彫刻に比して絵画の遺品は皆無に近い。おもなものに仏画では法隆寺金堂壁画,世俗画では高松塚古墳の壁画があるにすぎない。法隆寺金堂壁画の制作年代には諸説あるが,現存する黄地平絹幡(ばん)(法隆寺献納宝物)が持統6年(692)に法隆寺へ献納されたとの銘文をもち,《法隆寺資財帳》が同7年に天蓋を,同9年に金光明経を法隆寺に下賜されたと伝えるなど,この時期に関係史料が集中している。…

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