消費社会(読み)しょうひしゃかい(英語表記)consumptive society; société de consommation(仏)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

消費社会
しょうひしゃかい
consumptive society; société de consommation(仏)

産業化が十分に進展した後に現れる社会と考えられている。 J.ボードリヤールは,物がそれ自身として持つ効用のためではなく,他の物との示差的な関係から生れる記号的な価値のゆえに消費されるような社会を,消費社会と呼んだ。もし,すべての物が,記号的な存在であるとすれば,オリジナル (非記号) とコピーの区別は成り立たないことになる。現実がこのような記号的な存在によって構成されている状態を,ボードリヤールは「シミュレーション」「シミュラークル」などの語によって記述しようとしている。シミュラークルとは,オリジナルなしの記号的な存在のことであり,シミュレーションはそのような存在を生産するシステムのことである。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうひしゃかい【消費社会】

〈消費社会〉という言葉が用いられるようになったのは,ごく最近のことである。消費者社会consumer societyともいう。物を大量に消費できるようになった社会という意味での消費社会の出現は,どれほどさかのぼっても19世紀後半といってよい。おそらく最初に消費社会consumption communitiesという言葉を使ったD.ブーアスティン(《アメリカ人》第3部,1973)も,アメリカの消費社会化を19世紀後半とみている。

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大辞林 第三版の解説

しょうひしゃかい【消費社会】

高度に産業が発達し、生理的欲求を満たすための消費ばかりでなく、文化的・社会的要求を満たすための消費が広範に行われるような社会。

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