デジタル大辞泉
「深尾須磨子」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ふかお‐すまこ【深尾須磨子】
- 詩人。兵庫県出身。京都菊花高等女学校卒。与謝野晶子に私淑。フランス文化に親しみ、情熱的抒情と風刺性に特色のある詩作活動を続けた。詩集「呪詛」「深尾須磨子詩集」、与謝野晶子の評伝「君死にたまふことなかれ」など。明治二一~昭和四九年(一八八八‐一九七四)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
深尾 須磨子
フカオ スマコ
明治〜昭和期の詩人
- 生年
- 明治21(1888)年11月18日
- 没年
- 昭和49(1974)年3月31日
- 出生地
- 兵庫県氷上郡大路村(現・春日町)
- 学歴〔年〕
- 京都菊花高等女学校卒
- 経歴
- 大正10年、夫贇之丞の遺稿詩集「天の鍵」に自作詩54篇を加えて出版し、詩の世界に入る。与謝野晶子に師事して詩作し、大正11年「真紅の溜息」を刊行。大正14年〜昭和3年渡欧し、コレットらを知り、コントなども書くようになる。昭和5〜7年再度渡欧し、パリ性科学協会に入り生物学の研究に熱中。以後も3度渡欧し、社会批判、文明批判などの詩を発表した。他に「呪咀」「焦躁」「牝鶏の視野」「永遠の郷愁」「深尾須磨子詩集」などの詩集があり、また小説、評論、翻訳などの著書も数多くある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
深尾須磨子
ふかおすまこ
(1888―1974)
詩人。本名荻野(おぎの)志げの。兵庫県丹波(たんば)の旧家に生まれる。京都師範学校から転じて京都菊花高等女学校を卒業。結婚したが病気で夫を失い、与謝野晶子(よさのあきこ)に師事し、詩集『真紅の溜息(ためいき)』(1922)、『斑猫(はんみょう)』『呪詛(じゅそ)』『焦躁(しょうそう)』(いずれも1925)等を出版し、たびたび渡欧してパリで生物学やフルートを学び浪漫(ろうまん)的詩情豊かな作品を発表。第二次世界大戦後は『洋燈(らんぷ)と花』(1951)、『深尾須磨子詩集』(1952)のほか多数の著作があり、平和運動、女性運動にも活躍した。
[古川清彦]
『『深尾須磨子選集』全3巻(1970・新樹社)』
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
深尾須磨子 (ふかおすまこ)
生没年:1888-1974(明治21-昭和49)
大正・昭和期の詩人。兵庫県に生まれ,京都菊花高等女学校卒業。24歳で深尾贇之丞と結婚したが,32歳で死別。1921年に夫の遺稿詩集《天の鍵》に自作詩を加えて上梓後,第2期《明星》に参加して与謝野晶子に師事。詩集《真紅の溜息》(1925)などを刊行,亡夫への想いを大胆率直にうたった詩で注目された。25~41年の間に3度渡仏してルソーの自然復帰思想に共鳴,詩風も社会・人生風刺へと広がり,《深尾須磨子詩集》(1952)などで激しい文明批判をうたいあげた。第2次大戦後は,婦人運動,平和運動にも積極的に参加した。
執筆者:江刺 昭子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
深尾須磨子【ふかおすまこ】
詩人。兵庫県出身。京都菊花高女卒。32歳で夫深尾贇之丞(ひろのすけ)と死別。1921年夫の遺稿詩集《天の鍵》に自作を収録してから詩人の道に踏み出し,与謝野晶子に師事。1922年詩集《真紅の溜息》を発表,亡夫への想いを大胆にうたった詩で話題となる。第2次大戦前に3度渡仏したことが詩風にも強く影響し,情熱的で風刺性を持ったものとなる。戦後は,戦争協力への深い反省から,平和運動や婦人運動にも尽力。詩集に《斑猫(はんみょう)》《深尾須磨子詩集》などがある。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
深尾須磨子 ふかお-すまこ
1888-1974 明治-昭和時代の詩人。
明治21年11月18日生まれ。大正10年夫深尾贇之丞(ひろのすけ)の遺稿詩集刊行を機に与謝野晶子(よさの-あきこ)に師事。たびたび渡仏して生物学やフルートを,またパリ大のトゥルーズに性科学をまなんだ。戦後は平和運動,婦人運動にもつくす。昭和49年3月31日死去。85歳。兵庫県出身。京都菊花高女卒。旧姓は荻野。詩集に「真紅の溜息(ためいき)」「洋灯(ランプ)と花」など。
【格言など】詩は時代の先頭にたつべきだ。行動のない詩に生命はない
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
深尾須磨子
ふかおすまこ
[生]1888.11.18. 兵庫
[没]1974.3.31. 東京
詩人。京都菊花高等女学校卒業。与謝野晶子に師事して第2期『明星』に参加。処女詩集『真紅の溜息』 (1922) はやや感傷的だが,封建的なモラルを拒む女の情熱をうたっている。その後,抒情と知性の統一を目指しながら機知に富む社会批判をモチーフに加えるなど,詩風の変化がみられ,『牝鶏の視野』 (30) ,『永遠の郷愁』 (46) などの詩集を出した。第2次世界大戦後は『深尾須磨子詩集』 (52) などで社会批判の姿勢を強め,平和運動にも参加した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
深尾 須磨子 (ふかお すまこ)
生年月日:1888年11月18日
明治時代-昭和時代の詩人
1974年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報