清元斎兵衛(初代)(読み)きよもと・さいべえ

朝日日本歴史人物事典 「清元斎兵衛(初代)」の解説

清元斎兵衛(初代)

生年生没年不詳
江戸時代,清元節創設期の三味線方第一人者。文化~天保期(1804~44)に活躍。2代目鳥羽屋里長の高弟ではじめ鳥羽屋万吉といった。初代清元延寿太夫の富本時代からの相方を勤め,文化11(1814)年清元節樹立に際し清沢万吉,文政3(1820)年清元斎兵衛と改名。「須磨」「保名」「鳥羽絵」「玉兎」「累」など清元節初期の名曲の多くを作る。天保5(1834)年斎寿と号し天保末に没した。門弟の磯八が2代目を襲名,「四季三葉」「神田祭」などを作曲。3代目は荻江・一中節にも長じた。4代目は2代目清元梅吉のライバルとして活躍した。<参考文献>町田佳声「清元雑考」(『現代・邦楽名鑑 清元編』)

(竹内有一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「清元斎兵衛(初代)」の解説

清元斎兵衛(初代) きよもと-さいべえ

?-? 江戸時代後期の浄瑠璃(じょうるり)三味線方。
2代鳥羽屋里長(とばや-りちょう)の門弟。はじめ鳥羽屋万吉。文化11年(1814)初代清元延寿太夫が清元節をたてると清沢万吉と名のり,立三味線をつとめる。文政3年清元斎兵衛と改名。「今様須磨(すま)」「保名(やすな)」など名曲を多数作曲。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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