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測定の方法 そくていのほうほうmethod of measurement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

測定の方法
そくていのほうほう
method of measurement

測定の対象とする測定量に数値 (測定値という) を1対1に対応させるための規則を測定の尺度といい,名義,順序,距離,比率の4種がある。名義尺度 (たとえば受付番号) は名義的に数字をつけるだけの測定の名に値しない原始的な尺度である。順序尺度 (たとえば標準色票) は約定された順序数をもつ基準を尺度とし,心理量や工業量のように要素が複雑に関連して解析不能な量の測定に用いられる。基準との比較によって得られた測定値の大小は意味をもつ。距離尺度 (たとえば時刻やセ氏温度目盛り) は2つの基準事象に任意の数値を付与してその間を等間隔に区分した尺度で,その原点は任意に選ばれる。比率尺度 (たとえば時間や長さ) は基準となる唯一の単位量を約定して,この単位量との比により決められる尺度で,その原点は一義的に定まる。比率尺度は最も進んだ尺度で,物理量はこの尺度で測定するのが望ましい。距離尺度ではかられるセ氏温度の 200℃は 100℃の2倍を意味しないが,比率尺度ではかられる熱力学的絶対温度の 200Kは 100Kの2倍を意味し,距離尺度より比率尺度がすぐれていることを示している。測定の方法には,長さをものさしではかるように同種の基準量と直接に比較する直接測定と,速さを移動距離と移動に要した時間との測定値から算出して求めるような間接測定とがある。組立量の測定には,この速さのように複数の基本量の測定値から定義式に基づいて絶対的な値を算出する絶対測定と,同種の組立量で,正確に値のわかる基準量との比較によって相対的な値を求める相対測定とがある。相対測定は比較測定とも呼ばれ,直接測定の一種で,一般に絶対測定よりも容易で精度も高い。測定量を入力とし,適当な変換器を通して測定値を応答させるのが測定器である。変換器は入力を増幅するためのレバーや応答を読みやすくするための回転部分などである。測定には測定器の狂いに基づく誤差,測定条件の変化,測定者の過失や判断の癖などに起因する誤差を伴う。測定器では誤差を小さくし,精度をよくし,操作を簡便にするための考案が施されている。測定器で用いられる測定の方式は零位法偏位法補償法合致法置換法交換法に大別される。測定値の信頼度を高めるためには測定回数を多くして平均値を求めたり,さらに最小二乗法などによって最も確からしい値や誤差の程度を評価しなければならない。

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