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(2013-6-21)
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(饒村曜 和歌山気象台長 / 宮澤清治 NHK放送用語委員会専門委員 / 2007年)
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…台風による地形性の大雨などとは異なって,平野部で10~50km2ぐらいの地域に限って被害が出ることが多い。気象学的には,北から南下した上空の寒気の下に南からの暖かい湿った空気が流入して(天気図上では湿舌を示す),大気の成層が不安定となって激しい対流が発達したときに起こり,たいていは雷を伴う。小河川のはんらんによる災害も起こるが,もっとも恐ろしいのは,山すそなどでの鉄砲水や山腹崩壊,土石流などによる被害である。…
…6月末から7月半ばごろにかけては,梅雨前線が本州を横切ったり日本海岸沿いに走るようになり,梅雨末期の集中豪雨のシーズンとなる。暖湿な空気が舌のような形(湿舌(しつぜつ))で前線に流れ込むと集中豪雨が降りやすくなる。一方,梅雨型の気圧配置が長く続くと,オホーツク海高気圧から吹いてくる北東の冷湿風(〈やませ〉という)が東北地方を中心に流れ込み,冷害のおそれがでてくる。…
…
[集中豪雨]
梅雨末期(6月末~7月上旬)の集中豪雨は次の理由で起こる。下層の700~800hPa(高度3000m以下)に下層ジェットという強風域が舌状に南西から侵入し(これを湿舌と呼ぶ),これが高温多湿であり,水分を十分日本に運ぶ役目をする。しかるに上層5000m以上では,北西風が冷涼な乾いた空気を運んでくる。…
※「湿舌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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