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熱汚染 ねつおせんthermal pollution

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

熱汚染
ねつおせん
thermal pollution

冷却,蒸留,処理水などの高温排水による環境被害。火力発電所冷却水などは平均 7.2℃以上温度が上昇されて排出され,排出口から数 kmの広さにわたり3℃以上も海水の温度を上げるといわれる。このため海の環境を変化させ,魚介類成育に影響を与え,特定の生物を異常増殖させることがある。高温排水に対しては水質汚濁防止法で,生活環境にかかわる規制項目としているが,具体的な基準はまだない。熱汚染は大気中への排熱によっても引起され,都市そのものが一種のヒート・アイランド化していることがわかっている。暖冷房,自動車走行など膨大なエネルギー使用により発生する排熱量が,1km2あたり数十~数百ワットとの報告もあり,一方,大気汚染物質や樹木の不足などが冷却を妨げて,都市内部が郊外に比較して3℃ほども気温が上昇しているとされる。

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デジタル大辞泉の解説

ねつ‐おせん〔‐ヲセン〕【熱汚染】

石炭・石油の消費の増大原子力発電などに伴って発生する熱エネルギーが、大気中や海水中に放出され、気温や海水温を上昇させる現象。

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世界大百科事典 第2版の解説

ねつおせん【熱汚染 thermal pollution】

熱による環境の汚染。汚染といってもその現れは水汚染大気汚染の場合とはかなり様相が異なり,環境(気温や水温)の温度上昇,気候の変化などの形をとる。人類の住む地球上の最後の環境汚染は熱汚染とまでいわれているが,それは,どのような形態のエネルギーであっても,それが消費されると最終的には必ず使用不可能な廃熱となって,これが環境中に放出されるからである。したがって,今日のエネルギー多消費型社会にあっては,地球上のすべてのところに熱汚染源があり,熱汚染された環境が続出しているということができる。

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大辞林 第三版の解説

ねつおせん【熱汚染】

エネルギー消費の増大によって大気や水域・大地の温度が上昇すること。環境や生態系に重大な影響をもたらす。

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