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爆雷 ばくらいdepth charge

翻訳|depth charge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

爆雷
ばくらい
depth charge

潜水艦攻撃兵器の一種。潜航した潜水艦の攻撃に使用する。第1次世界大戦でドイツ潜水艦への対抗のために開発された。缶体,爆薬,起爆装置などから成り,水中投下されると自重により沈降し,予想深度でスプリング力と水圧利用の起爆装置によって爆発する。その爆圧で,潜水艦が破壊される。当初の爆攻撃は,艦艇が潜水艦の真上と思われる位置に急行し,投下する方法がとられたが,その後艦艇の両舷方向の約 100m付近に爆雷を投射できるものが開発され,さらに艦艇の前方に 24発の小型爆雷を散布するヘッジホッグが開発され,大きな威力を発揮した。第2次世界大戦中期以後,潜水艦の深々度化,水中高速化および水上艦艇のソーナーの能力の向上によって,前投兵器 (対潜弾投機のことで,対潜ロケット弾を発射するロケットランチャーがある) に取って代られた。第2次世界大戦後,原子力潜水艦の出現によって爆雷の効果は一層薄れ,ホーミング魚雷が対潜攻撃兵器の主力になった。

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デジタル大辞泉の解説

ばく‐らい【爆雷】

潜水艦攻撃用の爆弾。水中に投下または発射され、一定深度に達すると爆発する。

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百科事典マイペディアの解説

爆雷【ばくらい】

潜航中の潜水艦攻撃用の兵器。ドラム缶形または涙滴形の缶に爆薬を詰めたもので,重量150〜200kg。艦尾の軌条(レール)から投下,または爆雷投射機(片玄投射のK砲,両玄投射のY砲など,射程120m)で投射され,水圧によって作動する起爆装置によってあらかじめ調定された深度で爆発する。
→関連項目駆潜艇駆逐艦対潜哨戒機対潜兵器

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世界大百科事典 第2版の解説

ばくらい【爆雷 depth charge】

潜水艦を攻撃するための水中兵器の一種。金属製の容器に爆薬と水圧により作動する起爆装置などを備えたもので,第1次世界大戦から第2次世界大戦の中期までは,対潜兵器の主役を占めてきた。用法は探知した潜水艦に対し,水上艦から数個単位で投下または投射し,潜水艦を前後左右から包むように次々と爆発させて攻撃する。爆発深度は,潜水艦の予測深度にあわせ,投下または投射前にあらかじめ起爆装置に設定される。初期の爆雷は,ドラム缶形で,沈降速度も遅く,攻撃精度も悪かったが,第2次大戦の中期から,沈降速度の速い涙滴形に改善された。

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大辞林 第三版の解説

ばくらい【爆雷】

潜水艦攻撃に用いる、水中に投下して一定の深さに達すると爆発する爆弾。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

爆雷
ばくらい
depth charge

魚雷、機雷と同じ水中破壊兵器だが、もっぱら対潜水艦攻撃用として用いられる。水上艦艇や航空機から投下され、あらかじめ調定された深度に達すると爆発して潜水艦に致命的な損害を与える。ドラム缶型(重量約190キログラム)と流線形型(約150キログラム)の2種あり、いずれも爆薬量90~135キログラム。潜水艦の速度上昇に伴い現在では速沈性の大きい流線形型爆雷にとってかわられている。初期は艦尾に投下軌条を設け、潜水艦が探知された海面で投下していたが、ソナーなど水測武器の性能向上で探知海域が拡大されるにつれて爆雷投射機が出現、K砲(片舷(へんげん)投射)、Y砲(両舷用)で最大120メートル先まで射出できるようになった。第二次世界大戦中から爆雷は前投方式の射出機と組み合わされ対潜弾として多く開発された。そのおもなものにはヘッジホッグ(米、二四連装)、マウストラップ(米、四連装)、MK108型ロケット・ランチャー(米、単装)、リンボウ(英、三連装)、ボフォース型ロケット・ランチャー(スウェーデン、四連装)などがある。しかし潜水艦が高速、深深度化した結果、対潜武器の主流は自動追尾魚雷が占めるようになり、新型の水上艦艇は爆雷投射機能を有していない。海上自衛隊の護衛艦の標準装備からも爆雷は姿を消しつつある。ただ、核弾頭を装置した爆雷はその大破壊力によって特定の状況下では利用価値があるとみなされ、冷戦時代、米ソ両国は核爆雷(米=サブロック、ソ連=SS-N-15)を保有してきた。[前田哲男]

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