独立労働党[イギリス](読み)どくりつろうどうとう[イギリス](英語表記)Independent Labour Party; ILP

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「独立労働党[イギリス]」の意味・わかりやすい解説

独立労働党[イギリス]
どくりつろうどうとう[イギリス]
Independent Labour Party; ILP

イギリスの社会主義政党。 1893年ヨークシャーのブラッドフォードで J.ハーディらによって結成された。社会主義的な政綱を掲げ,既成政党から独立した労働者自身による議会への進出と,議会を通じて労働者階級の権利の獲得,利益の防衛を目的としたが,議席獲得にいたらず,1900年労働代表委員会の結成に参加。中核的役割をにない,これが 06年労働党となった。独立労働党派は党内では主導的役割を果したが,第1次世界大戦に際しゼネ・ストによるイギリスの参戦阻止を訴えたため党内で孤立し,少数派へと転落した。戦後も労働党の拡大とは裏腹な衰退を続け,党内左翼の拠点として党主流派と対立した。 32年労働党から脱退以後共産党などとともに人民戦線形成のために運動するなど,第2次世界大戦中をも含めて一貫して反戦的立場を固持したが,党勢はふるわず,47年再び労働党へ加入。政党としての活動は終了した。

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