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玉葛/玉蔓 タマカズラ

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デジタル大辞泉の解説

たま‐かずら〔‐かづら〕【玉葛/玉×蔓】

[名]つる草の美称。
「―はふ木あまたになりぬれば絶えぬ心のうれしげもなし」〈伊勢・一一八〉
[枕]つるがのび広がるところから、「長し」「延(は)ふ」「繰る」「絶えず」などにかかる。
「―延へてしあらば年に来(こ)ずとも」〈・三〇六七〉

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世界大百科事典 第2版の解説

たまかずら【玉葛】

能の曲名。観世流は《玉鬘》と書く。四番目物金春禅竹(こんぱるぜんちく)作。シテは玉葛の霊。旅の僧が初瀬に赴くと,川舟を操って来る女性(前ジテ)がいて,僧とともに長谷(はせ)寺に参り,有名な二本杉(ふたもとのすぎ)に案内する。女は僧に《源氏物語》の玉葛の話をして聞かせる。幼い玉葛は,母の夕顔の死後九州に下って乳母に育てられたが,成人後九州を脱出し,この二本杉で母の侍女の右近に出会い,右近が当時仕えていた光源氏に引き取られたと話して弔いを頼むが(〈クセ〉),やがて自分こそその玉葛の霊だとほのめかして消え失せる

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大辞林 第三版の解説

たまかずら【玉葛】

[3] ( 名 )
つる性草本の美称。 → かずら
( 枕詞 )
花だけ咲いて実がならないことから「実ならぬ樹」「花のみ咲き」にかかる。ただし、普通の語として解する説も有力。 「 -実成らぬ木にはちはやぶる神そつくといふ/万葉集 101」 「 -花のみ咲きて成らざるは誰が恋ならめ/万葉集 102
つる草が長くはえのびるところから「遠長し」「絶えず」「はふ」などにかかる。 「 -いや遠長く/万葉集 443」 「 -はふ木あまたになりぬれば/古今 恋四

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

玉葛
たまかずら

能の曲目。四番目物。五流現行曲。観世(かんぜ)流は「玉鬘」と表記。金春禅竹(こんぱるぜんちく)作。典拠は『源氏物語』の「玉葛」の巻。長谷(はせ)観音に参詣(さんけい)した僧(ワキ)を、舟を漕(こ)ぐ女(前シテ)が二本(ふたもと)杉に案内し、数奇な運命にもてあそばれた玉葛が、亡き母夕顔の侍女とここで巡り会ったことを語り、その亡霊であることをほのめかして消える。僧の弔いに、玉葛の霊(後シテ)が現れ、妄執に悩むさまを訴え、昔を懺悔(ざんげ)するが、やがて成仏して消える。狂女物として扱われるが、主題が明確でない。若い女性の物思わしさとか、異性への恐怖を、情緒的に造形した能である。[増田正造]

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