本来は青いウメの実をシソの葉でくるみ砂糖漬けにした菓子で、江戸時代末期には新吉原の引手茶屋などが夏の間につくり、年始の贈り物にしたという。「甘露梅、女芸者の加役(かやく)なり」と川柳(せんりゅう)にもその情景が詠まれているが、この甘露梅の前身は、いわゆる月ヶ瀬漬けのような甘酢(あまず)漬けであったとみられる。昭和初期までは田舎(いなか)の茶の子には梅干しに砂糖をかけたものが供されたが、これは甘露梅をまねたもので、それほどにこの菓子は手作り風味が珍重されたのである。現在、商品化されている甘露梅は、餡(あん)を求肥(ぎゅうひ)でくるみシソの葉で包んだものとなっている。熱海(あたみ)、小田原の「甘露梅」、水戸の「水戸の梅」などの名物がある。岩手県一関(いちのせき)市の「田村の梅」は本来の姿をよく残した秀菓である。
[沢 史生]
生まれて初めての恋。[補説]書名別項。→初恋[類語]恋・恋愛・愛恋あいれん・愛・恋情れんじょう・恋慕れんぼ・思慕しぼ・眷恋けんれん・色恋いろこい・慕情ぼじょう・恋心・狂恋・悲恋・片恋・片思い・岡惚れ・...