デジタル大辞泉
「生国魂神社」の意味・読み・例文・類語
いくくにたま‐じんじゃ【生国魂神社】
大阪市天王寺区生玉町にある神社。旧官幣大社。祭神は生島神、足島神。生玉神社。
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いくくにたま‐じんじゃ【生国魂神社】
- 大阪市天王寺区生玉(いくたま)町にある神社。旧官幣大社。主祭神は生島神(いくしまのかみ)、足島神(たるしまのかみ)。神武天皇の創祀と伝えられる。大坂城築城の際、現在地に移る。屋根の構造は生国魂造(生玉造)として知られる。難波坐生国咲国魂(なにわにますいくくにさきくにたま)神社。難波大社。生玉神社。生玉さん。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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生国魂神社
いくくにたまじんじや
[現在地名]天王寺区生玉町
四天王寺の北西、地下鉄谷町九丁目駅の南西にあり、通称は「いくたま」神社で、「生玉」とも書く。生島神・足島神を主神とし、相殿に大物主神を配祀。旧官幣大社。「延喜式」神名帳の東生郡「難波坐生国咲国魂神社二座並名神大、月次相嘗新嘗」にあたる。「日本書紀」孝徳天皇即位前紀に、同天皇が「仏法を尊び、神道を軽んじ」た例として「生国魂社の樹を
るの類、是なり」とあるのが初見で、この伐採は難波宮(跡地は現東区)造営のためと思われる。また明応五年(一四九六)蓮如が「東成郡生玉之庄内大坂」に石山御坊(のちの石山本願寺)を築くが(蓮如消息)、同御坊に近接して生玉社のあったことが「天文日記」などから知られる。難波宮も石山本願寺も東区の大阪城公園付近にあったとみられることから、当社の本来の鎮座地は上町台地北端、難波宮の営まれた東区法円坂付近と考えられる。
祭神について祈年祭および六月月次祭の祝詞(延喜式)に「生島の御巫の辞竟へまつる、皇神等の前に白さく、生国・足国と御名は白して」とあり、「延喜式」神名帳に生島神・足島神を祀るとある宮中鎮座の「生島巫祭神二座」は、生国魂神社の祭神を奉斎したもので、生島神・足島神と生国神・足国神は同神と考えられる。神名から国土生成にかかわる神と思われ、「古語拾遺」には生島神は「是大八洲之霊、今生島巫所奉斎也」とあり、日本の国土の霊とみなされていた。当社は「難波大社」ともいわれ、古代の難波で朝廷との関係の最も深い神社であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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生国魂神社 (いくくにたまじんじゃ)
大阪市天王寺区生玉町に鎮座。難波大社,生玉社ともいう。旧官幣大社。生島(いくしま)神,足島(たるしま)神2座(大八嶋守護之神)をまつり,のちに大物主神を配祀。生島・足島2神は大地・国土の守護神として石山碕(大坂城付近)にまつられ,宮中では生島巫(みかんなぎ)が奉斎し,《延喜式》では〈難波坐生国咲国魂神社〉と記載される名神大社である。中世,境内に接して本願寺(石山御坊)が建てられるが,ともに兵火にかかり,大坂城築造のため,現社地へ移建された。江戸幕府は朱印領をよせ,鎮守神として崇敬した。明治以後,再度の火災・戦災にあったが社殿を復興し,生国魂造(生玉造)という桃山時代の遺構を本殿にのこす。例祭日は9月9日。8月11,12日には大阪薪能が演能される。
執筆者:二宮 正彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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生国魂神社
いくくにたまじんじゃ
大阪市天王寺区生玉町に鎮座。生玉(いくたま)神社ともいう。生島神(いくしまのかみ)、足島神(たるしまのかみ)の2座を祀(まつ)り、のちに大物主神(おおものぬしのかみ)を配祀(はいし)。生島、足島2神は大地、国土の守護神として石山碕(いしやまさき)(現在の大阪城付近)に祀られ、宮中では生島巫(いくしまのみかんなぎ)が奉斎し、『延喜式(えんぎしき)』では「難波坐生国咲国魂(なにわにますいくくにさきくにたま)神社」と記載する名神(みょうじん)大社であった。中世、境内に接して本願寺が建てられたが、ともに兵火にかかり、当神社は大坂城築造のため現社地に遷座した。江戸幕府は300石の朱印領を寄せ、御城鎮守御祈祷(きとう)所として崇敬した。明治以後も再度の火災、戦災にあいながらも社殿を復興し、現社殿には生国魂造(いくたまづくり)とよぶ桃山時代の遺構を残している。旧官幣大社。例祭日は9月9日。夏祭は7月11日、12日。また8月11日、12日の大阪薪能(たきぎのう)も有名である。
[二宮正彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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生国魂神社【いくくにたまじんじゃ】
大阪市天王寺区生玉町に鎮座。通称いくたま神社。難波大社とも。旧官幣大社。生島(いくしま)神・足島(たるしま)神をまつる。仁徳天皇が難波宮にまつったのに始まるという。延喜式内の名神大社。例祭9月9日。ほかに走馬祭がある。8月11日・12日には大阪薪能(たきぎのう)が演じられる。
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生国魂神社
いくくにたまじんじゃ
大阪市天王寺区に鎮座。生玉神社ともいう。イクシマノカミ,タルシマノカミを祀る。元官幣大社。例祭9月9日。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の生国魂神社の言及
【鎮火祭】より
…同社の鎮火祭は,祭場を庭上に設け,鎮火の儀は,庭上の火の上るのを待って,川菜を投じ,水をそそぎ,土をもって火を埋める。このほか,祭儀の方法は異なるが,青森県の岩木山(いわきやま)神社,大阪市の生国魂(いくくにたま)神社,島根県の物部(もののべ)神社,東京都台東区の秋葉神社などでも行われる。【沼部 春友】。…
※「生国魂神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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