界面(読み)かいめん

精選版 日本国語大辞典 「界面」の意味・読み・例文・類語

かい‐めん【界面】

〘名〙 二つ物質が接触している場合、その境界面。狭義には気体液体、または気体と固体との境界面を表面というのに対し、それ以外の二相間の境界面をいう。→界面化学

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デジタル大辞泉 「界面」の意味・読み・例文・類語

かい‐めん【界面】

気体と液体、液体と液体、液体と固体、固体と固体、固体と気体のように、二つの相が互いに接触している境界面。相の一方が気体の場合は、一般に表面という。
[類語]表面おもておも・おもて上面うわつら上側うわかわ上面じょうめん表層

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「界面」の意味・わかりやすい解説

界面
かいめん
interface

気相、液相固相のそれぞれ異なった相の間に生じる境界面のこと。したがって、気‐液、気‐固、液‐液、液‐固、固‐固の5種類の界面が存在する。われわれが通常の場合に表面といっているのは、気相(あるいは真空)に対する界面のことである。界面では、両側分子の種類や、分子間力分布などが不連続的に変化するために、いろいろと特殊な物理的、化学的現象がみられる。熱電気現象光電子放出イオン吸着などがその例である。不均一触媒反応も、固体表面に吸着した種々の分子が、化学的に反応をおこしやすい状態となることを利用したものである。

山崎 昶]

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化学辞典 第2版 「界面」の解説

界面
カイメン
interface

気,液,および固の各異相間にできる境界面を界面という.したがって,気-液,気-固,液-液,液-固,および固-固の5種類の界面ができる.習慣的には気相あるいは真空に対する界面を表面(surface)という.われわれの肉眼で直接見えるのは,主としてこの種の界面である.この界面を境として,両側の分子の種類,分子間力の分布が不連続的に変わるために,界面では物理的,化学的に特異な現象が起こる.たとえば,固-固界面では熱電気現象,真空-固体界面では熱電子光電子放出,液体や固体の表面,液-液,液-固界面では分子やイオンの吸着などが起こる.不均一触媒反応は,種々の分子が固体表面に吸着して化学反応を起こしやすい状態(活性状態)になるためである.

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