盗品等に関する罪(読み)とうひんとうにかんするつみ

百科事典マイペディアの解説

盗品等に関する罪【とうひんとうにかんするつみ】

盗品などの品物を無償で譲り受けた者,運搬・保管した者,有償で譲り受けた者,またはその有償の処分の斡旋(あっせん)をした者を罰するもの(刑法256条)。刑は無償で譲り受けた者に対し3年以下の懲役,それ以外は10年以下の懲役および50万円以下の罰金を併科。これらの行為が一定の親族等の間で行われたときは,刑を免除(刑法257条)。かつては贓物罪と称していたもの。
→関連項目故買

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世界大百科事典 第2版の解説

とうひんとうにかんするつみ【盗品等に関する罪】

盗品などの品物を無償で譲り受けた者,運搬・保管した者,有償で譲り受けた者,またはその有償の処分のあっせんをした者を罰するもの。刑は盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は,3年以下の懲役(刑法256条1項),前項に規定する物を運搬し,保管し,もしくは有償で譲り受け,またはその有償の処分のあっせんをした者は,10年以下の懲役および50万円以下の罰金(同2項)を併科する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

盗品等に関する罪
とうひんとうにかんするつみ

盗品等、すなわち窃盗、強盗など財産犯の被害にあった他人の財物(贓物(ぞうぶつ))を、無償で譲り受けたり、運搬、保管、有償で譲り受け、有償の処分のあっせんをする罪(刑法256条)。1995年(平成7)の刑法一部改正により、「贓物罪」が現行の罪名に変更された。本罪は、古くは、財産犯人(本犯という)を庇護(ひご)したり、本犯の事後従犯であるとされてきたが、今日では、財産犯の一種として、基本的には贓物に対する追求・回復を困難にする罪と解されている(追求権説)。したがって、まず、「贓物」は、盗品その他、財産に対する罪にあたる行為によって領得された物であり、かつ、本犯の被害者が、法律上これを追求・回復しうる物でなければならない。たとえば、民法上の「加工」などにより被害物との同一性が失われる場合には、もはや贓物ではなくなる。また、盗品や遺失物については、民法第192条の即時取得の規定にもかかわらず、盗難または遺失のときから2年間は、なお回復請求権を有するが、これ以上の期間が過ぎれば、もはや贓物性が失われる。なお、本罪はいずれも故意犯であるから、とくに目的物が贓物であることの認識を要する。罰則は収受が3年以下の懲役、その他は10年以下の懲役および50万円以下の罰金である。本罪には、直系血族や配偶者など一定の親族間の犯罪につき、刑の必要的免除が認められている(刑法257条1項)。[名和鐵郎]

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