着込む(読み)キコム

デジタル大辞泉 「着込む」の意味・読み・例文・類語

き‐こ・む【着込む/着籠む】

[動マ五(四)]
衣服をたくさん重ねて着る。「下着を―・む」
衣服をきちんと着る。あらたまった衣服を着る。「晴れ着を―・む」
[動マ下二]髪を着物内側に入れて着る。
「髪―・めたるあやしの者ども」〈・葵〉
[類語]着るかぶかむ引っ被る戴くはく羽織るまとう着こなす突っかける・お召しになる・着飾るよそおめかすよそめかし込む扮する洒落る洒落込むおめかしドレスアップぼてぼて着ぶくれ着ぶくれる厚着重ね着レイヤード

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「着込む」の意味・読み・例文・類語

き‐こ・む【着込・着籠】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 表面に現われないように内側にこめて着る。髪を襟から上着の下に入れて衣服を着る。
    1. [初出の実例]「髪きこめたるあやしの者ども」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行五(四) 〙
    1. 衣服をたくさん重ねて着る。また、衣服の下に鎧(よろい)鎖帷子(くさりかたびら)などを重ねて着る。
      1. [初出の実例]「どっさり着込(キコ)ンで居たせへか、からだはちっともぬれねへからおつだ」(出典滑稽本・八笑人(1820‐49)二)
      2. 「幸い鎖帷子を着込んでいたので」(出典:おお、大砲(1961)〈司馬遼太郎〉)
    2. あらたまった衣服、また、普段と異なった衣服を身につける。
      1. [初出の実例]「えらい物を着込(キコ)んで暑かありませんか」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉須永の話)

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