石嘴山(読み)せきしざん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「石嘴山」の意味・わかりやすい解説

石嘴山
せきしざん / シーツォイシャン

中国寧夏(ねいか)回族自治区北部の地級市。銀川(ぎんせん)の北、黄河(こうが)の左岸に位置する。2市轄区と平羅(へいら)県を管轄する(2016年時点)。人口76万5000(2014)。市政府は大武口(だいぶこう)区にある。なお平羅県は銀川平原の北部にあって、黄河の沿岸に位置し、もともとは北方に対する軍事的な拠点にすぎなかった。

 石嘴山市はかつては石嘴子と称され、銀川平原の北端にある小集落であった。1958年包蘭線(パオトウ蘭州(らんしゅう))が開通し、内モンゴルと西北地区をつなぐ交通路の要衝となるとともに発達し、のち市が設置された。現在は自治区北部の鉱物資源を利用する工業中心地となっている。

[秋山元秀・編集部 2017年5月19日]

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改訂新版 世界大百科事典 「石嘴山」の意味・わかりやすい解説

石嘴山 (せきしざん)
Shí zuǐ shān

中国,寧夏回族自治区北部,黄河の西岸の新興鉱業都市。人口31万(2000)。旧名大武口。石咀子(せきしし)ともいう。かつては畜産物集散地であったが,解放後,埋蔵量の豊かな炭層が発見され,1957年からの開発とともに発展,今日では石炭井などの四大炭田がある。包蘭鉄道(包頭~蘭州)と炭田地帯を結ぶ支線によって,原料炭が包頭などの鉄鋼コンビナートへ送られている。なお,自治区最大の火力発電所もここにある。
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百科事典マイペディア 「石嘴山」の意味・わかりやすい解説

石嘴山【せきしざん】

中国,寧夏回族自治区北部の都市。東に黄河を臨み,内モンゴル自治区に接する。黄河水運の中心地で包蘭鉄路(パオトウ〜蘭州)に沿い,自治区北部,内モンゴル方面の羊毛・皮革・農産物の重要集散地。解放後発見された大炭田地帯にあり,良質の無煙炭を産出する。新興工業都市としても発展。46万人(2014)。

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