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石油コークス せきゆコークスpetroleum coke

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

石油コークス
せきゆコークス
petroleum coke

暗褐色の固い多孔質の炭素で,原油蒸留の際の残渣油や重質油,アスファルト留分などを熱分解 (コーキング) してつくる。コーキングの方法により,ディレード・コークスとフルイド・コークスがあるが,フルイド・コークスは粉末状で製油所の自家燃料程度の用途しかなく,一般に石油コークスと呼ばれるのはディレード・コークスである。生コークスカーバイド,研削材,二硫化炭素などの原料,鋳物用や合金鉄用にするほか,さらに加熱して水分や不純物を除いた精製物 (煆焼コークス) を人造黒鉛の電極に用いる。

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岩石学辞典の解説

石油コークス

炭質物を含む堆積物の中に貫入した火成岩の中のコークス(coke)に似た物質[Spacek : 1927].

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世界大百科事典 第2版の解説

せきゆコークス【石油コークス petroleum coke】

石油の重質留分を熱分解(コーキング)して得られる固形の炭素を主成分とする製品で,燃料のほか電極その他の炭素材料としての用途がある。製法により幾種類かの石油コークスがあり,ディレード・コーキングdelayed coking法の製品は塊状,フルード・コーキングfluid coking法の製品は粒状である。またコーキング法で得られたままのコークスは揮発分が多い(10%前後)ので生コークスgreen cokeと呼ばれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

石油コークス
せきゆこーくす
petroleum coke

石油の減圧または常圧蒸留残油を各種のコーキング法により490~640℃で熱分解すると、ナフサ、軽油などとともに得られるコークス。このようにして得られたものは生(なま)コークスとよばれ、比重約1.7の多孔質の固体であり、主成分は炭素であるが、揮発成分を約10%含む。生コークスは、燃料、鋳物用コークス材、製鉄用、カーバイド製造原料などに用いられる。生コークスを約1300℃で焼成し、揮発成分を除去したものは(かしょう)コークスとよばれ、比重は約2で、約99%が炭素であり、アルミニウム精錬用炭素電極、人造黒鉛の原料などに使われる。生コークス、焼コークスとも含有する硫黄(いおう)分、灰分の量が問題になる場合が多く、原油の選択や原料残油の脱硫、脱金属を行わなければならない場合が多い。1960年代以降のアルミニウムの需要増大に伴い、炭素電極の需要が増している。[難波征太郎]

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世界大百科事典内の石油コークスの言及

【コークス】より

…半成コークスは火つきがよく燃えやすい家庭用無煙炭として利用されたが,現在,石炭の低温乾留はほとんど行われていない。また,石油から得られるコークスは,とくに石油コークスと呼ばれる。以下ここでは石炭コークスについて述べる。…

※「石油コークス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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