礼盤(読み)ライバン

デジタル大辞泉 「礼盤」の意味・読み・例文・類語

らい‐ばん【礼盤】

本尊の前で導師が礼拝し誦経ずきょうするための高座須弥壇しゅみだん正面にあり、前に経机、左に柄香炉えごうろ、右にきんを置く。

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精選版 日本国語大辞典 「礼盤」の意味・読み・例文・類語

れい‐ばん【礼盤】

〘名〙
① 供え物を盛った器。また、その供え物。
風俗画報‐九八号(1895)台湾風俗一班「結納には簪珥綢帛を送り、別に大餠豚肩糖品の属を具(そな)ふ。之れを礼盤(レイバン)と謂ふ」

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改訂新版 世界大百科事典 「礼盤」の意味・わかりやすい解説

礼盤 (らいはん)

仏事の法具名。天台系ではライバン,真言系ではライハンというなど,宗派により読み方が違う。法要の中心となる大壇(だいだん),護摩壇などの壇の前に据える導師の座席。高さ約30cmの箱形の座席で,上に半畳と称する正方形の畳を置く。礼盤の左側には脇机(わきづくえ)を置き,柄香炉(えごうろ),洒水(しやすい)に用いる洒水器・散杖,身を清める塗香器(ずこうき)などを置く。右側には通常,(けい)を釣った磬架(けいか)を置くが,護摩供(ごまく)では脇机を置き,炉に焚く護摩木(ごまぎ)(壇木(だんもく)と乳木(にゆうもく))・箸・扇(火をあおぐ)などと,磬に代わる打鳴(うちならし)を置く。そのほか,法要の種類によって礼盤周囲の備えが変わる。
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