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社会構造 しゃかいこうぞう social structure

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

社会構造
しゃかいこうぞう
social structure

きわめて多義的に用いられる概念であるが,社会成員の主要な生活要求が満たされる範囲としての全体社会の内部構造を意味することが多い。社会を構成する諸要素のうち,人間の行う行為,役割に着目すれば相互行為ないしは役割体系であり,下位集団に重点をおけば集団間の相互連関であり,制度に重点をおけば規範体系であるといえる。

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デジタル大辞泉の解説

しゃかい‐こうぞう〔シヤクワイコウザウ〕【社会構造】

ある社会における人々の相互関係・相互作用の形態・態様・枠組。社会における制度や組織の総称。

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世界大百科事典 第2版の解説

しゃかいこうぞう【社会構造 social structure】


社会構造の概念]
 〈構造〉の語は,もともとは,地質の構造や建物の構造のような有形物の組立てをあらわすものとして使われてきた。社会は有形物ではなく,また建物のように一度つくられたら長期間そのまま建っているというようなものでもない。したがって社会について構造という語を用いるのは一種の比喩的用法であって,それをどう定義するにせよ高度の概念化作用を通じて構成された抽象度の高いものにならざるをえない。構造とは諸部分が相対的に恒常的な結びつきによって形成している一定の形態であると定義できる。

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大辞林 第三版の解説

しゃかいこうぞう【社会構造】

社会および集団を構成する諸要素が一定の原理に従って有機的に配置・統一される体系。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

社会構造
しゃかいこうぞう
social structure

ときにはある特定の集団(たとえば家族)の内部構造をさすこともあるが、普通には、成員の主要な生活要求がそのなかで満たされる自足的な生活の範囲、つまり包括的な全体社会の構造を社会構造という。構造とは構成要素の間に観察される相互連関の規則正しいパターンのことであるから、社会構造は相対的な意味での統一性と持続性をもった、諸要素の構造化されたパターンをさす。その場合、社会を構成する諸要素に何を選び、そのどれに焦点をあわせ、それらの間の相互連関をどうとらえるかによって、社会構造という概念は違ってくる。[濱嶋 朗]

社会学的構造モデル

社会学の場合、初期には社会有機体説にみられるように、各構成要素が分業に基づく協業の原理を通じて緊密に依存しあう連帯関係にたつときに、社会構造が成立するものと考えられた(有機体モデル)。また、文化人類学の場合にもマリノフスキーは、社会構造を制度の機能連関としてとらえ、人間が欲求を充足する過程で経済、政治、親族、教育などの諸制度が有機的に関連しあって複合的全体をなすものと考えた。ラドクリフ・ブラウンも、諸制度の機能的統一性が社会構造の持続性と安定性を保証するものとみ、一定の地位を占有する人々の間の社会関係の複合体が社会構造にほかならないとした。また、ネーデルは、互いに関連する役割を遂行する諸個人の間にみられる社会諸関係の秩序ある配列状態を社会構造であると考えた。
 とりわけパーソンズは、諸要素のうち比較的恒常的なものを構造とみなし、その実質的内容をなすものは制度または安定した役割の統合体であるとして、社会構造(=社会体系)とは各要素(とくに役割)の制度化による均衡体系であって、この均衡は、共通の価値や規範の制度化と内面化、それに基づく役割の遂行、この役割遂行に必要な諸条件の整備(人員、用具、権力、報酬、威信などの配分)、同調への動機づけと逸脱の抑止を伴う社会化と社会統制によって維持されるものと主張した。このいわゆる均衡(統合)モデルでは、社会構造とは、制度化された規範によって人員と所有が役割・地位体系に比較的安定的かつ持続的に配分されている状態を意味している。もちろん、そのような構造が均衡を維持しうるのは、諸要素がそれぞれの機能を遂行して全体の存続に貢献するためであるが、パーソンズはそのような機能要件として、Adaptation(適応→経済)、Goal-attainment(目標達成→政治)、Integration(統合→社会統制)、Latency(潜在的パターン維持→文化と動機づけ)という相対的に独立した下位体系または機能部門に分け、それらの部門間で産出物の相互交換(インプット・アウトプット)を行うことにより社会構造(=社会体系)の均衡が維持されると主張した(AGIL図式)。この均衡は、諸要素に変化が生まれれば絶えず脅かされ、再均衡へと軌道修正をしていかなければならないから、不断の動的均衡(相対的統一)状態にあることはいうまでもない。[濱嶋 朗]

マルクス主義的構造モデル

パーソンズの社会体系論にみられる均衡モデルは、構成諸要素の間の調和的な両立関係を想定した統合モデルであり、諸要素のうちでも価値、規範、制度といった上部構造を重視して、これらを社会構造の中核部分とみなして、制度化や配分過程のもつ統合的効果を一方的に強調したきらいがある。そのため、社会構造の統合や均衡が内部に矛盾と対立を含み、つねに緊張状態を伴っていること、この矛盾と対立から変動が必然的に生まれることを見失う結果になっている。ダーレンドルフが均衡・統合モデルに対して抗争・強制モデルを提出した理由も、合意と調和、安定と統合のほかに、支配と強制、抗争と変動が社会構造のノーマルな根本契機をなすとみたからである。その点で、マルクス主義における構造モデルは、社会構造の構成諸要素のうち上部構造ではなく土台に規定的な意義を認め、経済的下部構造における生産力と生産関係との照応と矛盾のうちに社会構造の動態的な均衡と変動の必然性をみいだしており、パーソンズの構造モデルとは鋭く対立するものといえる。
 この構造モデルは社会構成体論であって、諸要素の間の照応と矛盾の統一体として社会構造をとらえる動態的抗争(運動)モデルである。社会構成体とは、生産力の一定の発展段階に照応する生産関係の総体(=土台)とその上に成立する上部構造との統一的全体であり、諸要素間の構造連関は土台を貫く中心原理によって一義的に規定され、諸要素は内部的に矛盾と対立をはらみながら相対的な意味で統一され、動態的な均衡を保つものと考えられている。もちろん、諸要素間の構造連関は一枚岩ではなく、相対的な自律性を諸要素に多少とも許容していなければならない。その許容範囲内で社会構成体は統合と均衡を維持し、また構造的な矛盾と緊張から部分的または全体的な変動を招くと考えるわけである。[濱嶋 朗]
『S・F・ネーデル著、斎藤吉雄訳『社会構造の理論』(1978・恒星社厚生閣) ▽T・パーソンズ著、佐藤勉訳『現代社会学大系14 社会体系論』(1974・青木書店) ▽マルクス著『資本論』(向坂逸郎訳・岩波文庫/岡崎次郎訳・大月書店・国民文庫/長谷部文雄訳・青木文庫)』

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