福田赳夫(読み)ふくだたけお

精選版 日本国語大辞典 「福田赳夫」の意味・読み・例文・類語

ふくだ‐たけお【福田赳夫】

政治家群馬県出身。東大卒。大蔵省から政界入りし、農相蔵相外相歴任。昭和五一年(一九七六首相就任日中平和友好条約調印を果たす。明治三八~平成七年(一九〇五‐一九九五

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デジタル大辞泉 「福田赳夫」の意味・読み・例文・類語

ふくだ‐たけお〔‐たけを〕【福田赳夫】

[1905~1995]政治家。群馬の生まれ。農相・蔵相・外相を歴任したのち、昭和51年(1976)首相。日中友好条約を締結。「昭和元禄」「狂乱物価」などを造語する。昭和53年(1978)退陣長男康夫も平成19年(2007)首相に就任した。→大平正芳

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「福田赳夫」の意味・わかりやすい解説

福田赳夫
ふくだたけお
(1905―1995)

政治家。明治38年1月14日群馬県群馬郡金古(かねこ)町(現高崎市)生まれ。東京帝国大学法学部から大蔵省に入る。1947年(昭和22)主計局長となるが翌1948年昭電疑獄に連座して退官。のち政界入りして1952年総選挙で当選、以後連続当選。岸信介(のぶすけ)と行動をともにし1959年岸内閣のもとで自民党幹事長、農相を歴任。佐藤栄作政権誕生に大きく貢献しその功によって佐藤内閣で1965年蔵相になったほか党幹事長、外相を歴任、佐藤の後継者と目されたが、1972年総裁戦で田中角栄に敗れた。その後1973年蔵相として入閣した以外は一貫して田中批判勢力の中心。1976年首相就任、外交面では一定の成果をあげたが、景気回復の失敗とそのタカ派的姿勢が反発を招き、1978年総裁予備選で大平正芳(まさよし)に敗れ退陣。保守本流のなかでは岸の流れを継いで右寄りに位置し親台湾グループの一人。また「経済の福田」を自認し財界主流に多くの支持者をもった。

[伊藤 悟]

 1990年(平成2)に政界を引退。長男の康夫(やすお)が後継者として衆議院議員となり、2007年(平成19)9月から2008年9月まで首相を務めた。

[編集部]

『古沢健一著『福田赳夫と日本経済』(1983・講談社)』『清宮竜著『福田政権・714日』(1984・行政問題研究所出版局)』『福田赳夫著『回顧九十年』(1995・岩波書店)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「福田赳夫」の意味・わかりやすい解説

福田赳夫
ふくだたけお

[生]1905.1.14. 群馬
[没]1995.7.5. 東京
政治家。東京大学を卒業。大蔵省に入る。 1948年主計局長時代,昭和電工事件で起訴されたがのち無罪。 52年衆議院議員に当選。岸信介と結ぶ。以来 90年に引退するまで当選 14回。 1959年岸政権のもとで自由民主党幹事長,農相。池田政権を批判し,62年党風刷新連盟をつくり活動。佐藤政権の実現を推進し,蔵相,党幹事長,外相を歴任。佐藤栄作の後継者と目されたが,72年の自民党総裁選挙で田中角栄に敗れる。 73年の石油危機の頃,愛知蔵相急死後蔵相となり,狂乱物価抑制に努めた。三木政権の副総理,経済企画庁長官。 76年 12月,自民党総裁,首相となる。 78年8月日中平和友好条約を締結するなど諸懸案を処理したが,同年 11月の自民党総裁選挙に敗れ,同 12月退陣した。

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百科事典マイペディア 「福田赳夫」の意味・わかりやすい解説

福田赳夫【ふくだたけお】

政治家。群馬県出身。1929年東大法学部卒。大蔵省に入り,1948年昭電疑獄の収賄容疑で起訴され退官。1952年政界入りし,農相,蔵相,外相などを歴任。1976年三木武夫退陣の後をうけて自民党総裁,首相に就任,1978年退任。→福田赳夫内閣
→関連項目大平正芳小泉純一郎自由民主党

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「福田赳夫」の解説

福田赳夫 ふくだ-たけお

1905-1995 昭和後期-平成時代の政治家。
明治38年1月14日生まれ。昭和5年大蔵省にはいり,25年主計局長で退官。27年衆議院議員(当選14回,自民党)。党幹事長,第2次岸内閣の農相をはじめ,蔵相,外相,再度の幹事長,蔵相などをへて,51年首相となる。親台湾の立場をこえて,53年日中平和友好条約を締結した。平成7年7月5日死去。90歳。群馬県出身。東京帝大卒。

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