秘計(読み)ヒケイ

デジタル大辞泉 「秘計」の意味・読み・例文・類語

ひ‐けい【秘計】

秘密のはかりごと。「秘計を案じる」
間に入って取り持つこと。仲介周旋
「―を廻らして、誤り無き旨をいうぜられ」〈義経記・四〉
[類語]得策方策対策施策企て一計奇計奇策愚策秘策・対応策・善後策方法妙計妙策良計良策上策下策国策政策一策万策拙策無策弥縫策びほうさく密計百計

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精選版 日本国語大辞典 「秘計」の意味・読み・例文・類語

ひ‐けい【秘計】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 秘密のはかりごと。また、任官訴訟などについて、目的達成のために人に知られず運動すること。
    1. [初出の実例]「御気色云、於公事者可勤。於北面者猶以不許歟。此事如何、凡難秘計、運之極歟」(出典:中右記‐保安元年(1120)一二月一三日)
  3. 不思議なはかりごと。神策。〔漢書‐高帝紀〕
  4. 間に立って事を取り持つこと。なかだち。媒介
    1. [初出の実例]「今年五節無勤仕御覧之人、右大将相搆可勤仕者、申計略之子細了、入夜以書状重仰云〈略〉猶可秘計者、申猶無術之由了」(出典:玉葉和歌集‐元暦元年(1184)一〇月二七日)
  5. やりくりすること。工面すること。また、金策すること。
    1. [初出の実例]「廻秘計大鑪三口」(出典:東大寺続要録(1281‐1300頃)造仏篇)
    2. 「御馬なむとや候らん。御ひけいあれとぞいふたりける」(出典:幸若・ほり川(室町末‐近世初))

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