秩父古生層(読み)ちちぶこせいそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

秩父古生層
ちちぶこせいそう

秩父系ともいう。日本の古生界の代表的地層名。初め関東山地秩父地方の非変成石炭系~ペルム系が秩父古生層と命名されたが,その後,北上山地などのシルル~デボン紀化石の発見によって関東山地の非変成堆積岩の下に重なる結晶片岩もこれに含め,日本のシルル紀以後の古生界全部を秩父古生層,秩父系と呼ぶことが提唱された。秩父地向斜の堆積物で厚さは1万mに及ぶ。北上山地を模式地として,上述の古生界の上部だけを秩父系とし,下部のシルル~デボン系を北上系ということもある。

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秩父古生層【ちちぶこせいそう】

秩父系とも。日本の古生代の地層の総称。名称は初期に研究がおこなわれた秩父地方に由来。シルル系〜ペルム系を含むが,大部分はペルム系と石炭系でシルル系・デボン系はまれである。砂岩・泥岩を主とし,チャート,火山噴出物,石灰岩を伴う。石炭系,ペルム系の石灰岩にはフズリナ化石が多く含まれる。強く褶曲(しゅうきょく)し,一部は変成岩となっている。近年,コノドントや放散虫の化石が各地のチャートや泥岩から発見され,従来古生層とされていたものの多くは中生代三畳紀およびジュラ紀の地層と判明したので,秩父中・古生層と呼ばれるようになってきた。→日本列島
→関連項目秋吉造山運動秩父山地本州造山運動本州地向斜

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世界大百科事典内の秩父古生層の言及

【秩父山地】より

…その南北両側は先白亜系からなり,石炭紀~ジュラ紀の化石を産出する。その主部は古くから秩父古生層と称されていたが,近年そのかなりの部分が中生層であることが判明した。なお,山中地溝帯東縁には新第三系からなる秩父盆地が局部的に発達するが,これを除くと,秩父山地は後期新生界にとり囲まれた地塁状基盤で,構成地質体は西北西~東南東の一般走向をもち,南北性の赤石山脈とは鋭く屈曲して配置する。…

【秩父地向斜】より

…1941年小林貞一が提唱。関東山地の秩父地方に由来する秩父系(かつては秩父古生層ともよばれた。原田豊吉,1889)からなる。…

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