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箜篌 くご

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

箜篌
くご

古代中国,朝鮮,日本の楽器。竪箜篌,臥箜篌,鳳首箜篌の3種がある。琵琶の3種と同じように,竪箜篌は西アジアに源を発し,漢代に西域の天山南道を通って中国に入った竪形ハープで,百済楽の伝来とともに日本に伝わり正倉院残欠遺存。鳳首箜篌は古代インドの弓形ハープ (ビーナー) が6世紀に天山北道を経て中国に入った。日本に渡ったかどうかはわからないが,仏画 (高野山の「二十五菩薩来迎図」など) にみえる。臥箜篌は,ハープではなく,琴,箏の類で,中国で発生。4~5弦をもち,琵琶の柱のようなものが十数枚あり,その上で弦を押える。朝鮮に渡って現在も使われる玄琴となった。日本には奈良朝に高麗楽 (こまがく) の一楽器として入り箜篌などといわれた。いずれも平安期に絶えた。

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デジタル大辞泉の解説

くう‐ご【××篌】

くご(箜篌)

く‐ご【××篌】

東洋の弦楽器の一。琴(きん)に似た臥(ふせ)箜篌、ハープに似た竪(たて)箜篌、先端に鳳首(ほうしゅ)の装飾のある鳳首箜篌があったが、早くに滅びた。くうご。→百済琴(くだらごと)

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百科事典マイペディアの解説

箜篌【くご】

古代中国の楽器。中国語ではコンホウ。撥弦(はつげん)楽器。竪(たて)形ハープ系の竪箜篌,ツィター系の臥(が)箜篌,舟形ハープ系の鳳首(ほうしゅ)箜篌の3種類があった。

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世界大百科事典 第2版の解説

くご【箜篌 kōng hóu】

中国,朝鮮,日本の古代弦楽器。中国でははじめ空侯,坎侯と書き,日本では篌,箜篗,篗などと書いた。大別して臥箜篌(がくご)(長胴のチター),竪箜篌(じゆくご∥たてくご)(角型のハープ),鳳首箜篌(ほうしゆくご)(弓型のハープ)の3種がある。空侯,坎侯と呼ばれたものは長胴のチターと推定され,前漢の武帝(在位,前141‐前87)代に存在した。角型のハープは漢代あるいは南北朝に西域から伝来した。《隋書》以後,この2種の楽器をそれぞれ臥箜篌(横箜篌とも),竪箜篌(胡箜篌とも)と書くようになった。

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大辞林 第三版の解説

くうご【箜篌】

くご【箜篌】

古く、東アジア諸国で行われた弦楽器の一。ハープに似た竪たて箜篌、琴きんに似た臥箜篌・鳳首ほうしゆ箜篌の3種がある。正倉院に残るものは竪箜篌で、弓形の響胴とその下部に直角に取り付けた棹さおの間に二三本の弦を張る。百済琴くだらごと。くうご。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

箜篌
くご

古代東アジアの弦鳴楽器。竪(たて)箜篌、鳳首(ほうしゅ)箜篌、臥(ふせ)箜篌の3種類あり、前二者はハープ属、臥箜篌はチター属に属する。竪箜篌は、弓なりの響胴と胴から直角に出た棹(さお)からなり、胴と棹の間に原則として21~23本の弦を張る。中国隋(ずい)、唐代の胡楽(こがく)の代表的楽器で、日本では別名を百済琴(くだらごと)というように、朝鮮半島の百済楽とともに渡来したが、その源はササン朝ペルシアの角(かく)型ハープ(チャング)、さらに古代アッシリアにまでさかのぼることができる。現在、正倉院にその残欠(瑁螺鈿(たいまいらでん)箜篌)が保存され、近年ではその復原や、復原楽器による演奏の試みがなされている。鳳首箜篌は、文字どおり鳳凰(ほうおう)をかたどった弓型ハープで、弦は10本前後。インド起源で、中国には南北朝時代に伝来したが、日本には伝わらなかった。臥箜篌は、固定フレット付きの琴(きん)で、朝鮮の玄琴の祖型である。中国起源で唐代の俗楽系宮廷楽に用いられた。[山口 修]

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