デジタル大辞泉
「篤」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
あつし【篤】
〘形シク〙 (「あづし」か) 病気がちである。病弱である。また、病気が重い。
※天理本金剛般若経集験記平安初期点(850頃)「気力虚(うつけ)惙(アツシク)なりし時」
※
源氏(1001‐14頃)
桐壺「いとあつしくなりゆき、もの心ぼそげに里がちなるを」
[語誌](1)第二音節の
清濁については、引用の色葉例の
ほか、「観智院本名義抄」の「支離」「煦」の訓の「
アツシ」の「ツ」に濁声点が見られ、当時濁音だったことが推測される。
(2)「あつかう(熱)」「あつしる」「あ
つゆ(篤)」などと同語源の語か。
あつし‐さ
〘名〙
あつ・ゆ【篤】
[1] 〘自ヤ下二〙 病気が重くなる。あつしる。
※
書紀(720)雄略二三年八月(前田本訓)「謂
(おも)は
ざりき、
疾
(やまひ)彌留
(アツエ)(〈別訓〉あつしれ)て、
大漸(とこつくに)に至るといふことを」
[2] 〘自ヤ上二〙 (一)に同じ。
※源氏(1001‐14頃)
澪標「おとどうせ給ひ、
大宮も頼もしげなくのみ、あつい給へるに」
あずし あづし【篤】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報