和紙や洋紙にさまざまな加工を施して、実用品や玩具(がんぐ)をつくりだすこと。用材としては、和紙のなかでは美濃(みの)紙、内山紙、杉原紙、板目紙、千代紙、洋紙のなかでは模造紙、画用紙、羅紗(らしゃ)紙、ボール紙などが多用される。技法には、折り紙、切り紙、組紙、紙張子、紙モザイク、紙ビーズ(装飾用)、紙染色、紙綴、紙紐(かみひも)結び(袋物用)、紙造花、紙人形、紙飛行機、紙構築(厚紙で机や椅子(いす)をつくる)、紙彫塑(ちょうそ)(紙粘土による造形)がある。
技法的にもっともポピュラーな紙細工は折り紙である。その起源は古く、もともとは信仰や儀式の象徴としての形代(かたしろ)をつくる技術として発生したものと推察されるが、その名残(なごり)はいまでも進物用の熨斗(のし)、婚礼用目録包などにみられる。武道や茶道の発達普及に伴い、奉書紙を横二つに折って鑑定の字を記したものを折り紙とよぶようになった。その後技術は高度に洗練され、遊戯折り紙(四角な紙に切り込みを入れて人形などをつくる)、押絵折り紙(別称御殿折り紙。切り込み折り紙の人形に目鼻や衣装を描き入れる)が生まれた。さらに複雑な折り方の記録としては、『千羽鶴(せんばづる)折形』(1797、魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)著)、写本『何哉等草(かやらぐさ)』(1845、足立一之著)、実物では1728年(享保13)作の「五百折箱」が残されている。現代では自由主題の創作折り紙が盛んであるが、古典的技法は、札入れなどの日用品に広く応用されており、とくに、紙によるパッケージデザインには優れたものが多い。
[秋山光男]
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