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紫斑病 しはんびょうpurpura

翻訳|purpura

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

紫斑病
しはんびょう
purpura

皮膚,粘膜に生じる紫色の皮疹をおもな病変とする疾患。これはヘモグロビン,ビリルビン,ヘモジデリンなどによる着色で,指で圧迫しても消退しない。紫斑はその大きさ,形状により直径1~5mmの点状出血,それより大きい斑状出血,大量の出血による血腫などに大別される。紫斑病の原因としては,血液成分の異常,血管支持組織の脆弱化,血管内圧亢進,血管炎など,さまざまのものがあげられる。 (→アナフィラキシー紫斑病 , 特発性血小板減少性紫斑病 )

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デジタル大辞泉の解説

しはん‐びょう〔‐ビヤウ〕【紫斑病】

皮膚や粘膜に斑状の内出血が起こり、赤紫色を呈する病気の総称血小板減少や機能異常、血管の病的変化などで起こる。

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百科事典マイペディアの解説

紫斑病【しはんびょう】

皮膚,粘膜,内臓に大小の出血斑を生ずる病気の総称。血小板減少性と血小板機能異常性と血管性とがある。血小板減少性紫斑病は,白血病や再生不良性貧血,全身性エリテマトーデスなどの原因による続発性のものと,血小板を減少させる病気のないのに起こる特発性のものがある。

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栄養・生化学辞典の解説

紫斑病

 皮下,粘膜下の出血を起こす疾患.

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家庭医学館の解説

しはんびょう【紫斑病 (Purpura)】

◎紫色の出血斑(しゅっけつはん)ができる
 出血傾向(しゅっけつけいこう)などがあって、血管から皮膚や粘膜(ねんまく)の下に赤血球(せっけっきゅう)が出てくる(内出血(ないしゅっけつ))と、そこが紫色にみえることが多く、これを紫斑(しはん)といいます。
 紫斑は、浅いところの出血では鮮やかな赤、深いところの出血では暗い紫色で、時間とともに褐色から黄色に変化します。この紫斑がおもな症状である病気を紫斑病(しはんびょう)といいます。
 したがって、紫斑病の原因は、出血傾向をひきおこす原因でもあって、大きく分けると、血管の病的な変化、血小板(けっしょうばん)の異常、血液凝固(けつえきぎょうこ)のしくみの異常となります。
 さらに、これらの異常が先天的な遺伝に関係しておこるものと、後天的におこるものに分けられます。また、その異常が1つの病気として独立しておこるもの(特発性(とくはつせい))と、なにか別の病気にともなっておこるもの(続発性(ぞくはつせい)、症候性(しょうこうせい))に分けることもできます。
◎紫斑病のいろいろ
 紫斑病の原因のうち、血管に異常があっておこるものを、血管性紫斑病(けっかんせいしはんびょう)といいます。
 血管性紫斑病の代表的なものは、アレルギーが原因でおこるアレルギー性紫斑病(せいしはんびょう)です。
 このほか、血管壁が破れやすい単純性紫斑病(たんじゅんせいしはんびょう)、老化にともなう老人性紫斑病(ろうじんせいしはんびょう)、血管に異常をおこすような原因があっておこる症候性血管性紫斑病(しょうこうせいけっかんせいしはんびょう)などがあります。
 血小板の異常でおこる紫斑病は、血小板の数の異常が原因のものと、質の異常が原因のものに分けられます。
 血小板の数の異常によっておこる代表的な病気は血小板減少性紫斑病(けっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)で、自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)の一種と考えられる特発性血小板減少性紫斑病(とくはつせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)、血小板が血管内で固まっておこる血栓性血小板減少性紫斑病(けっせんせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)などがあります。
 質の異常によっておこるものの代表には、血小板機能異常症(けっしょうばんきのういじょうしょう)があります。

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世界大百科事典 第2版の解説

しはんびょう【紫斑病 purpura】

皮内,皮下,粘膜下における出血を主徴とする疾患の総称で,いろいろな病気が含まれる。出血には皮内の小出血点(点状出血)から,皮下の大きな出血(斑状出血)まで種々の形があり,色調も新しい出血では鮮紅色を示すが,古くなると暗赤色,紫褐色,黄褐色,褪色というようにさまざまとなる。原因には,血液の異常(血小板の減少,血液凝固の異常,異常タンパク質など),血管支持組織・血管内圧の異常,血管炎など種々の因子が考えられる。

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大辞林 第三版の解説

しはんびょう【紫斑病】

皮内・皮下・粘膜下に点状・斑状の出血を起こす疾患の総称。血小板減少・血液凝固機能の異常・血管炎などの原因による。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

紫斑病
しはんびょう

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世界大百科事典内の紫斑病の言及

【発疹】より

…(1)斑macula 立体的変化のない色調の変化を主とした病変で,目を閉じて触れると分からない。紅斑erythemaは紅色調の,紫斑purpuraは紫紅色調のもの。ガラス板で圧迫すると,紅斑は紅色調が退色するのに対し,紫斑は紫紅色調が残る。…

【紫】より


[象徴としての紫]
 青と赤とを重ねた色である紫は,青と赤の割合に応じてさまざまに変化する。西洋ではその変化に応じて異なった名称を使い,両者等分のものをラテン語でウィオラviola(本来〈すみれ〉の意),赤みの強いものをプルプラpurpura(深紅色の染料がとれる貝Purpuraに由来),青みの強いものをヒュアキントゥスhyacinthus(青い花を咲かせる植物Hyacintusに由来)と分けている。そのうちプルプラ(英語のpurple,フランス語のpourpreなどの語源)は,その色の染料が高価なので,これで染めた絹布はとくに貴重視され,古代ローマ時代には皇室の専用品となった。…

【血液】より

…止血は血管,血小板,凝固因子の3者の協同作用で完全となり,このどれが異常でも出血傾向になる。血管や血小板の異常(数が少ないか,働きが悪いか)があると皮膚に針でついたくらいの点状出血を生じやすく,この状態の出血傾向を紫斑病という。これと対照的に凝固因子の欠乏があると関節や筋肉に出血しやすく,代表的疾患として第VIII因子が欠乏したためにおこる血友病Aが有名である。…

【血小板】より

…血小板数が減ったり,血小板の機能(粘着,凝集能)が悪いと,軽い外力ですぐ皮膚や粘膜に点状出血を生じ,止血するのにも長時間を要するようになる。これを紫斑病(血小板減少性紫斑病)という。血液血液凝固血球【松本 昇】。…

【出血】より

…血小板の質的・量的異常により一次止血機序異常が起こる場合,また血液凝固異常により二次止血機序異常が起こる場合,さらに,血管に異常があって血管損傷が起きやすくなると出血傾向が起こる。血小板や血管の異常の場合には,皮下出血(紫斑)と粘膜出血が特徴的にみられ,一般に紫斑病と呼ばれる。血小板減少性紫斑病,血管性紫斑病などがそれである。…

※「紫斑病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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