血管炎(読み)ケッカンエン(その他表記)angitis

共同通信ニュース用語解説 「血管炎」の解説

血管炎

全身を巡る血管に炎症が起こる病気の総称。キッセイ薬品工業のタブネオスは、いずれも指定難病の「顕微鏡的多発血管炎」と「多発血管炎性肉芽腫症」の治療薬として承認されている。共に原因不明だが、免疫の異常が関係するとされる。顕微鏡的多発血管炎は、腎臓や肺などの細い血管に炎症が起き、出血したり血栓ができたりして、血流障害や壊死えしが起こる。多発血管炎性肉芽腫症も関連する病気で、鼻や肺、腎臓などの細い血管に炎症や腫瘤しゅりゅうが生じる。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「血管炎」の意味・わかりやすい解説

血管炎 (けっかんえん)
angitis

血管の炎症性および増殖性変化をいう。多くの疾患おこり細菌に直接,あるいは細菌が出す細菌毒素に侵されたり,外傷,放射線エネルギー,化学毒素などにより損傷され,その結果として炎症性反応をおこすこともある。多くの場合,このような血管の炎症性変化は二次的なものと考えられるが,場合によっては病因として基本的なこともある。血管壁の炎症は非特異的で,浮腫,フィブリン沈着,白血球浸潤などを伴い,滲出液によって内膜表面の性状が変化するので,血管内凝固がおこりやすくなる。血管壁の破壊は動脈瘤形成や出血の原因となる。このように血管の炎症は,臨床的にも病理学的にも疾患の重要な因子となることがある。血管に炎症性あるいは増殖性の変化がおこる疾患は異質のグループからなり,あるものは原因もはっきりしていて,かなり一定した症状を呈する特異性疾患であり,他のものは原因もはっきりせず,症状も千差万別である。

 血管炎という概念は広いカテゴリーで,大動脈炎症候群(高安病)やバージャー病,あるいはベーチェット病にみられる血管病変のような大型の血管炎から,結節性動脈周囲炎,悪性関節リウマチ紅斑性狼瘡(ろうそう),強皮症などの膠原(こうげん)病,限局性の壊死性動脈炎,結節性紅斑,硬結性紅斑,非化膿性皮下脂肪組織炎などにみられる小型の血管炎まで含まれ,これらの疾患ではいずれも血管炎が病因上重要な役割を演じているものと考えられる。また,血小板非減少性紫斑病,とくに類アナフィラキシーあるいはアレルギー性紫斑病では,病理組織学的に皮膚や臓器の小血管の壊死性病変が特徴とされている。このほかにも,小動脈や細動脈の動脈炎が網状鬱血(うつけつ)性紅斑や凍傷,放射線障害の際にみられることがあるが,つねにおこるとは限らない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「血管炎」の意味・わかりやすい解説

血管炎
けっかんえん
angitis

血管の炎症で,大動脈炎,動脈炎,静脈炎が含まれる。原因としては細菌,化学物質,放射線などによる2次的なものと,原因不明で1次的に血管に炎症を生じるものがある。大動脈炎には脈なし病 (高安病) ,大動脈中膜壊死,梅毒性大動脈炎などがあり,大動脈瘤を起す。動脈炎には,側頭動脈炎,下肢の閉塞性動脈炎,小児の冠状動脈炎などのほか,膠原病に属する多発性 (結節性) 動脈炎がある。静脈炎は炎症に合併するもののほか,全身性の移動性静脈炎などがある。血管炎では,血栓症による壊死や大動脈瘤破裂による出血を起して,死亡することがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

半夏ともいう。七十二候の一つで,本来は夏至後 10日目から小暑の前日までをいったが,現行暦では太陽の黄経が 100°に達する日 (7月1日か2日) を半夏生とし,雑節の一つとして記載している。この頃半...

半夏生の用語解説を読む