(読み)ヘイ

デジタル大辞泉 「聘」の意味・読み・例文・類語

へい【聘】[漢字項目]

[音]ヘイ(漢)
贈り物を持って人を訪問する。「聘物へいもつ聘問使聘来聘
礼を尽くして人を招く。「聘礼招聘礼聘

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精選版 日本国語大辞典 「聘」の意味・読み・例文・類語

へい【聘】

  1. 〘 名詞 〙 礼を厚くして、人を招くこと。また、礼を厚くして他国を訪れること。また、その時に贈る礼物。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「先聘を厚うして掻匕社(さうひしゃ)へ言ひ込み」(出典:寄笑新聞(1875)〈梅亭金鵞二号)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐哀公二年〕

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普及版 字通 「聘」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] ヘイ
[字訓] とう・まねく・もとめる

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(へい)。祭事にいそしむことをいい、・娉(へい)はその状をいう字である。〔爾雅、釈言〕に「問ふなり」、〔説文〕十二上に「訪ふなり」とあり、列国の間に使聘を通ずることをいう。〔儀礼、聘礼〕〔礼記、聘義〕に、聘享の礼の次第が詳しく記されている。大問には相を派遣し、小聘には大夫を使者とした。のち聘徴・招聘の意に用い、聘妾のようにもいう。字は(聖)・聽(聴)と同じく耳に従うており、もとは神意を問う意の字であろう。金文を「たすける」意に用い、神助を求める儀礼を示す字であったと思われる。

[訓義]
1. とう、たずねる、おとずれる。
2. まねく、めす、よぶ。
3. もとめる、めとる、つまどる。

[古辞書の訓]
名義抄〕聘 ウハナリ・サマタグ・キク 〔字鏡集〕聘 イフラク・トブラフ・ムカフ・トフ・ウハナリ・メス・サマタグ

[語系]
聘・娉phiengは同声。聘は聘問、娉は娉娶の意に用いる。は神意を問う呪儀で、聘・娉はともにの声義を承ける。

[熟語]
聘嫁・聘求聘許・聘享・聘金・聘金・聘君聘賢聘貢聘財聘召・聘親・聘請・聘徴聘定聘納聘幣・聘命・聘問・聘用・聘礼
[下接語]
応聘・嘉聘・帰聘・使聘・辞聘・受聘・召聘・招聘・盛聘・重聘・朝聘・徴聘・入聘・納聘幣聘・辟聘・報聘・来聘・礼聘

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