デジタル大辞泉 「腰掛石」の意味・読み・例文・類語
こしかけ‐いし【腰掛(け)石】
2 著名な人が腰を掛けて休んだといういわれのある石。
神や英雄,または歴史上著名な武将や高僧などが腰掛けたと伝えられる石。休み岩,御座石(ございし)ともいい,その多くは神社の境内にある。石に腰掛けた人物はさまざまであるが,いずれも遠来の貴人という一致点がある。これらの石は神聖な霊域での祭壇に使用されたものと考えられ,常人がむやみに腰掛けたり近づいたりするのは禁ぜられていた。もともと神の影向(ようごう)の由来が長い時を経過するうちに忘れられ,それが歴史上の人物に置き換えられるという合理的解釈がなされたのであろう。つまり,神が休息されたという伝承から,やがて義経が腰掛けた石という説明がなされるに至ったのであろう。ほかに,西行や弘法大師,日蓮といった高僧や,和泉式部,虎御前,浄瑠璃御前などの信仰や文芸に深くかかわりのある人物が登場する。これは各宗派による教化唱導の痕跡を物語っており,諸国を遊行した下級宗教者の巡歴を暗示するものである。同じ系統に腰掛松,笠掛松伝説がある。
執筆者:戸塚 ひろみ
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